一応舗装道路だが、未舗装箇所が増えてきた。
相変わらずアップダウンの連続。
坂の下はだいたい未舗装になっており、せっかくの下りも未舗装箇所でスピードが殺され、ペースが上がらない。
アップダウン、キチガイクラクション、ボテボテコール。
アップダウン、キチガイクラクション、ボテボテコール。
アップダウン、キチガイクラクション、ボテボテコール。
西アフリカ旅行はこれで終わる気がしてきた。
ギニアフラン。
ギニア側
イミグレーションが現れると、その辺の人が案内してくれる。
パスポートコントロールの部屋へ入ると、腐臭が漂っていた。
マンガに出てきそうな、いかにも悪徳な匂いを放つボスキャラと、取り巻きの子分たち。
僕が入室してもまったく意に介さず、仕事とまったく関係ないことをしてヘラヘラ笑っている。
床にはゴミが散乱している。
20秒ほど待ってあげたが、このままだと永遠に無視されそうな気がしてきたので、パスポートをボスの目の前に置いて「スタンプしてよ」と言った。
すると子分っぽいのが、「マニー! マニー!」と言ってきた。
来た!
「NO」と答えたら、大声で「あ!? NOだと!? NOだと!?」とすごんできた。
僕はさらに大声で「当たり前だ! NOだ!」
「おまえのこと知ってるぞ。ネット上ではここは腐った国境で有名だ。皆知ってる。金なんか払うわけないだろ。」
と言ったら笑いながら引き下がった。
ボスはめんどくさそうに、パスポートをろくに見もせずにスタンプを押した。
しかし、もっとこう策略的に、賄賂を払わざるを得ないような状況に追い込まれた上で返り討ちしてみたかったのに、ただ「マニー! マニー!」だなんて雑すぎる、物乞いと変わらないじゃないか。
シエラレオネ側
緩衝地帯はなく、進んですぐのところにイミグレーションあり。
またパスポートコントロールの部屋に案内される。
やはり役人たちの上下関係は強いようで、偉そうなおっさんが若者をいいようにこき使っている。
シエラレオネビザは国境で取得できる。
僕はコナクリの大使館で取得するつもりだったのだが移転しており(大使館ってなんでこうコロコロ移転するんでしょう?)、新住所を突き止めることができず、結局国境で取得することにした。
室内ではボスが高圧的に尋問してくる。
「何しに来た?」
「シエラレオネに何の用だ?」
「なぜ大使館でビザを取ってこなかった?」
「移転はしたがコナクリに大使館はある。なぜ取ってこなかった?」
ひるむことはない、目をそらさず質問に明確に答えればいい。
宿泊先のホテル名と住所も聞かれるので、これはあらかじめ調べておく。
予約証明は不要。
話をするうちに、僕が自転車で旅をしていることを知ると、「そいつは面白い」と笑顔を見せ、談話モードになってしまった。
100USドルを払い、スタンプとレシートをもらって、完了。
滞在期限は30日。
レシートはその後の路上検問で提示を求められることもあるので保管しておく。
所要トータル30分。
両替
国境前後の街でもイミグレーション周辺でも両替屋が多数たむろっている。
もちろんギニアフランを処理できるが、やはりかれらはドルやユーロなどの外貨を求めてくる。
Monrovia, Liberia
21561km