ボケ以降は完全舗装。
アップダウンの繰り返し。
交通量が増えると、すれ違う車とバイクのアホどもがいちいちクラクションを鳴らしてくる。
貧しき民はクラクションを鳴らし続けることでしか貧しき心を満たすことができないのか。
子供たちの「ボーテ! ボーテ!」も相変わらず。
かれらは決して僕に近づかず、僕から近づくと逃げてしまうので、相手をするのやめた。
繰り返されるアップダウン、繰り返されるクラクション、繰り返される「ボーテ、ボーテ」。
妙な催眠効果、その上さらに容赦のない酷暑。
西アフリカを旅する理由がまたわからなくなってくる。
食料は道端で売っているマンゴーのみ。
お母さんひとりでいいんだけど、子供たちもゾロゾロ出てきて無言で僕を見つめる。
ギニアの主産業は鉱業。
豊富な鉱物資源の開発に乗り出しているのは、圧倒的に中国。
そこらじゅうに中国の国旗と漢字。
広大な採掘場に、ギニア人にはとても建てられなさそうな立派な建物も多い。
良かれ悪しかれ、現代のアフリカを支配しているのはこのチャイナパワーという現実。
店が乏しいギニアで、めずらしく魚を売る店。
しかしアフリカの女性は、惚れ惚れするほど剛腕やな~。
腕相撲して勝てる気しない。
ふつう魚のフライって骨が多くて身が少ないんだけど、これは身がタップリギッシリ。
かなりの大型魚に違いない。
外国人は大注目されるアフリカでキャンプは難しいが、なんとか誰にも見られず、茂みに囲まれた死角にテントを張った。
とにかく暑い。
幸い、熱帯雨林の割に虫が少なく、窓を全開にしたまますごす。
近くに川でもあれば水浴びできるのだが、そう都合良く川なんてない。
かつてないほどベタベタで気持ち悪く寝苦しい一夜、じっと耐えるしかない。
深夜もそれほど気温下がらず、朝から暑い。
首都コナクリ。
コナクリはちょっとした半島になっており、この日は中心部である半島先端までは到達できず、半島付け根辺りでストップ。
再びイスラム色が濃くなった。
ギニアは、よほどの高級ホテルでない限りWi-Fiはないようだ。
カフェやレストランでWi-Fiが飛んでいるわけでもなく、ネットカフェもない。
ネットやるならSIMを買うしかない。
若者たちにSIM購入するのを手伝ってもらった。
電話はすぐできるようになるのだが、ネット接続するにはチャージしなければならない。
そのチャージの仕方を知る人がなかなかいない。
SIM販売員のおばちゃんも「知らん」って感じ。
しばらくさまよって、また運良く英語を話せる人を見つけて、悪戦苦闘の末ようやくネット接続できた。
3GBで7万フラン(831円)。
ギニアではまだガラケーが多数派のよう。
ネットの普及率は非常に低く、スマホの人も電話しか使ってないのかな。
まさかギニアがギニアビサウより遅れてるとはな。
あんなにおいしく思えたマンゴー、もう飽きてしまった。
今や何とも思わない。
幸か不幸かわからないが、日本人というのは同じものを食べ続けることができない民族なのだ。
そこでパイナップルですよ。
写真を撮ったら、女性たちが「アタシも撮りなさいよ」とすごんできた。
一番睨みをきかせておっかなかった女性、ニッコニコやんけ。
撮った写真を見せたら喜んでくれて、ご満悦の様子。
1個1万フラン(118円)。
15万フラン(1783円)の宿に1泊。
水道なし、バケツに汲まれた水でやりくりする。
エアコン付きだが、街全体が停電しており、暑くていられない。
19時ぐらいに電気がついて、ホッと安心。
しかし、深夜0時にまた停電。
そのまま朝まで電気がつくことはなかった。
1日5時間しか電気つかないの?
窓を開けてひたすら扇子であおぎ続け、しかもベッドにダニでもいるのか、かゆくて全身を掻き続け、結局ほとんど一睡もできなかった。
不条理なり、西アフリカ。
Conakry, Guinea