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2019年4月11日

西サハラ → モーリタニア 国境越え

国境が開くのは9時。
モーリタニアとは時差があるので、モーリタニアから西サハラに入国する場合はそちら側の時間を確認。

ゲートの直前にも、ホテル(安そうに見えた)、店数軒、両替屋などあり。
両替屋は9時の時点では開いていなかった。

西サハラ(=モロッコ)側
開場と同時に入場した。
係員から出国カードをもらって記入。
パスポートに出国カードをはさんで窓口に置いて、待機。
朝一番だったためそれほど混雑しておらず、十数分で名前が呼ばれた。
いくつか簡単な質問をされて、出国スタンプが押された。
その先の進路で簡単な荷物チェック(バッグを開けてチラ見程度)をされて、出国完了。

緩衝地帯
モーリタニア側のイミグレーションまで、3.6kmの緩衝地帯。

ここで両替屋に声をかけられて、両替した。
(緩衝地帯でたむろっている人たちって何者なのだろう?)
一見うさんくさそうな人だったが、レートも悪くなく、問題なく両替できた。

緩衝地帯はゴミと車の墓場。






待機している長蛇のトラックも、どういった状況に置かれているのか、謎。


緩衝地帯で寝泊まりしているのだろうか?

1.2kmほど進んだら、舗装終了。


モーリタニアのイミグレーションは向こうに見えており、そこを目指せばばいい。


この未舗装2.4kmはこげないので押して歩く。
砂地は沈んで進めないので、固い地盤を見つけながら進む。



モーリタニア側
①チェックポイント
最初に左手に現れる建物でパスポートを提示する。
いくつか簡単な質問をされ、係員がメモをとるだけ。

②ビザ
次に左手に現れる建物でビザ発給。
これがヒドかった。

建物の中庭のようなところで、何の案内もなく、状況がサッパリわからない。
スマホをいじりながらウロウロしている係員に聞いたら、ここで待てと言う。
4人のモロッコ人がおり、とりあえずかれらの後ろで待つ。
カードに記入とか、事前にするべきことはないのかな。
誰も英語を話せないのではっきりわからなかったが、ジェスチャーを交えて聞いてみると、とにかく待てということらしい。
ちなみに、モロッコのSIMはここでも接続できた。

1時間後、キャンピングカーで旅しているスイス人やらスペイン人やらの老夫婦たちが僕の後ろに並んだ。
かれらも英語はほとんど話せないようだったが、同じ第三国者がいると少し安心。
並ぶのは男女別で、夫婦で来ている人は別々に待機する。

2時間20分後、ようやく係員が現れ、準備を始めた。
一度に室内に通されるのは5~6人のみ、女性優先だが僕も先発隊に入れた。

この室内でやることは、
・指紋と顔写真撮影
・ビザ代€55を支払う
・ビザがプリントアウトされて、パスポートに貼られる

これだけのことなのだが、係員の動きは実に緩慢。
コンピューターも古臭いものを使っている。
時々、小間使いのような者がやってきて、係員にお茶を出す。
老夫婦たちを長時間立ちっぱなしで待たせておいて、自分たちは座ってチンタラしながらお茶か。

室内に通されて40分、やっとこさビザをもらえた。

滞在期限は30日。

③ポリスチェック
さらに進むと、やはり左手に警察の建物が現れ、そこで入国スタンプをもらう。
警官は僕のパスポートを見ながら、「ヒロシマ、ナガサキ、ヒロシマ、ナガサキ・・・」とつぶやいていた。

西サハラ(モロッコ)出国からモーリタニア入国までトータルで実に4時間。
朝一番に来ておいてよかった。



モーリタニア側にも、ホテルらしきもの(未確認)、店数軒あり。

両国側ともに、ATMはなし。
西サハラ(モロッコ)最後のATMはダフラ、モーリタニア最初のATMはヌアジブ。

SIMを売り歩く者がいたが、アクティベートできるかどうか怪しかったので買わなかった。

長時間待たされて腹が減りまくったのでレストランへ。


チキン、ポテト、パンで150ウギア(450円)。

2018年にデノミされて新貨幣発行。
ゼロがひとつ減ったが、現地人は旧貨幣の額で言ってくるので一瞬戸惑う。

ここはあれだ。
最貧レベルなのに先進国レベルの物価、というロークオリティ・ハイプライスな国。
ジンバブエ、モザンビーク、モルドバなどと同様、自国の生産力が乏しすぎて輸入に依存し、物価が上昇してしまう国。
これから向かう西アフリカ全般そうなのかな。


Nouakchot, Mauritania

19062km



2019年4月7日

サハラ縦断 2

ダフラから同じ道を40km戻って南下再開。



依然としてサハラ砂漠のプニプニ化が深刻だ。



縦断ルートとダフラへ至る道とのジャンクションにGS、レストラン、売店あり。
そこから39km先のEl Argoubに数軒のレストラン、売店などあり。


地図にはここにホテルらしきものも書かれているが、見当たらなかった。

北回帰線。


この日も西風。
北寄りなので若干追われてる感はある。







El Argoubより50km、ImliliにGSあり。


GSは地図上のImliliより3kmほど進んだところにある。
レストランと売店は看板だけ、補給はできず。


ここで検問していた警官たちに、GSの裏でキャンプすることを勧められた。


トイレと水道あり。
これはありがたい。
警官がそろいもそろってこんなに紳士的な国はなかなかない。

案の定、トラックドライバーたちの大声とエンジン音が深夜までうるさかったが、これは耳栓をして耐えた。



だいぶ砂っぽくなった。

そして、追い風。
やはり北東風というよりは北西風だが、とりあえず北から吹いてくれれば追い風。
午後になるにつれて強まり、1時間に20km以上のペースを維持できた。

ひとつ難を言えば、ダフラ以南は路面が古くて粗くて、常に振動と摩擦を感じて少々ケツが痛くなった。
すべての条件がそろうことって、なかなかない。

Imliliより72km地点に何かの建物あり。
確認はしなかったが人がいるようで、緊急時には助けてくれるかもしれない。



Imliliから158km走行、Bir Gandouzはちょっとした街。


Hotel Barbas。


これはもう立派な高級ホテル。
恐る恐る料金を聞いたら、シングル100ディルハム(1156円)。
即決。
スタッフもフレンドリーで親切。

砂漠の中のガーデン。


敷地内にレストランと売店もある。
1Lの炭酸が定価7ディルハム(81円)のところ9ディルハム(104円)、と割高になるがこれは仕方ない。



Wi-Fiはガーデンでのみつながる。

それにしても、先日Petrom Saharaで泊まった最底辺のモーテルとこの高級ホテルが同額だなんて、理解に苦しむ。
旅をしていると、ものの価値って何なのか、本当にわからなくなる。
(もっともあのモーテルではぼったくられた可能性も否めないが)



ようやく来た、申し分のない北東貿易風。


かなりの強風。
押されて押されてスイスイ進む。

車、特に大型車とすれ違うと大量の砂を浴びせられる。

なかなかいい休憩場所がない砂漠地帯。
たまたま転がっていた古タイヤがいい座り心地で、しばし居座る。


あ~、かき氷食べたい。



Bir Gandouzから85km、国境の街GuergueratにあるAtlas Sahara。


ここはまだ新しいのか、地図には載っていない。
GS、ホテル、レストラン、売店あり。

ツイン150ディルハム(1738円)、モロッコ・西サハラ最高値。


最初は200ディルハム(2318円)と言われたが値切ってもらった。

Wi-Fiなし。

ベランダは鍵がかけられないので、隣室のベランダから容易に侵入できる。
今までもこういうのはけっこうあった。
洗濯ロープをうまいこと使ってドアが開かないようにする。

室内にバスルームあり。
モロッコのバスルームでこのきれいさは特上。


しかし、まさかの水シャワーだった。

本当にいつも思う。
外観の立派さだけで値段を釣り上げないでほしい。
ボロくても狭くてもいいから、サービスをしっかり整えてほしい。
あと、テレビいらない。

西サハラの宿のいいところは、屋上に自由に出入りできて洗濯物を干せる宿が多いことだ。
日が出ている時なら2~3時間で乾く。
夜は乾かない、乾いたとしても朝露で再び濡れたりする。





3月20日「ティズニート」の投稿で言及した実在しない宿について。
Booking.comからようやく返答がきた。
その宿に問い合わせているがまったく連絡が取れないらしい。
とりあえずBooking.comが宿泊費€10を返金してくれるとのこと。
現在も、その宿は掲載されている。
本当にゴーストだとしたら(レビューもすべてサクラ?)、すぐにでも掲載を止めないと被害が続出するだけだ。
でも、僕が見つけられなかっただけで本当は実在している可能性もゼロではない。
いずれにしても、まったく連絡の取れない宿を野放しにしておくなんて、対処法はないのだろうか。

モロッコディルハム。




モロッコのSIMは、モロッコ・西サハラともに全域で良好だった。
無人地帯でも、道路上ならちゃんと接続できた。
キャンプする時に道路から離れるとちょっと調子悪かったぐらい。
サハラでもネットつながる御時世。

明日、国境を越える。
少しの間、ネットできないかもしれない。


Guerguerat, Western Sahara

18613km



2019年4月4日

ダフラ



北西の風。
ようやく追い風。
ペースがぐんと上がる。

この風報告はほとんどの方にとってどうでもいいことかもしれないが、もしかしたらサイクリストもご覧になっているかもしれないので。
一年を通じて北東貿易風が吹くわけではない、むしろ全然吹いてくれないこともある、というのはサイクリストにとっては重要な情報に思える。



西サハラ最後の街ダフラは半島にあり、立ち寄るには片道40km往復80km余計に走らなければならない。


面倒だが補給と休養のため、仕方ない。
もしこの半島の付け根辺りに1軒のスーパーと安ホテルを建てたら、ダフラに立ち寄らない旅人も多数いるに違いない。
それか本土との間にフェリーでも運航してくれたら助かるんだけどなー。





ようやく砂漠らしい砂漠。
に見えるかもしれないが、ここは塩地。
うっすらと塩が積もっている。











ビーチと海面にほとんど高低差がないように見える。
風は吹いているのに波がまったく立っていない。





ここはビーチリゾート大好きな白人がたくさん。
キャンピングカーもたくさん停まっていた。



塩地を抜けたら再び草。





ここは地元民の海水浴場。
女性は全身布をまとったまま海に入っていた。





半島の付け根のジャンクションからダフラに至る40km区間で計3ヶ所の検問があった。
さすがに3度目はイラッとしてしまって、「何回検問するんだよ、もう十分だろ」と言ったら、「OK」と言って素通りさせてくれた。

ダフラ。






西サハラの街はどこも新しい。
モロッコで見た迷路のような旧市街はどこにもない。



こんな僻地でこんなきれいな街。
電気も水道も当たり前に通ってるってすごいことだな。



歩いているだけで声をかけられることも多い。
日本人だと答えると歓迎してくれる。
「Do you like Morocco?」
あー、モロッコって言っちゃったよ。
国際上どうであろうが、かれらにとってはここはモロッコ。
そして外国人が自分の国をどう思っているのかを気にするのは万国共通。



レストランは安くてボリュームのある店が多い。

コーラと合わせて30ディルハム(347円)。




パンにライスにマカロニにポテト、炭水化物カルテット。


ここはちょい高めで、コーラと合わせて40ディルハム(462円)。

ケーキ屋さんもたくさん、ん~すばらしい。


ホテルは中心部に多数ある。

ダフラ最安と言われ日本人が多く利用するらしいHotel Lahmadで2泊。
シングル1泊70ディルハム(806円)。
Wi-Fiが1Fロビーでしか使えない。
そのロビーでもあまりに不安定で遅すぎて、ほぼ使い物にならない。
大通りの前というわけでもないのに、なぜかしょっちゅう建物前に車が停まってしばらくエンジンをつけっぱなしにするので、すごくうるさい。
チェックイン時に2泊分払ってしまって後悔。

2泊したらすぐ出発するつもりだったが、どうも体が重くて、そして部屋でのんびりネットをやりたくて、3日目にHotel Ahramに移動。
ツイン100ディルハム(1154円)。
ここは部屋でもネットできて、特に問題なし。
調べ物があるからとかよりも、くだらないサイトとか動画とかを寝そべりながら見て堕落のひとときが欲しいのだ。

Hotel Ahramの屋上から。


部屋の窓から。



Dakhla, Western Sahara