2019年11月28日

マリブビーチ

往復370km、ベイカーズフィールドに戻り、また同じホスト宅でお世話になった。

ロサンゼルスへ向かう。
気が重い。
今回のアメリカ大陸ルートで最大の都市になるだろうか。
どこの国でも大都市を走るのは大変。
自転車が排斥されるアメリカの大都市となるとなおさらだ。

まっすぐすんなり行けるルート(185km)は自動車専用の高速。


自転車で行くとなるとこんなにも遠回りさせられる(310km)。

しかも標高1500mの峠越えあり。

アホくさっ、やってられっかと投げ出したくなる。
でもこれがアメリカという国の現実なら仕方ない。
















山道スタート。


しかし広いな。


ここは天下のカリフォルニア、そしてかのロサンゼルスへ向かう道だが、さしたる街も何もない。

日没とほぼ同時に、うまいこと橋を見つけてもぐりこむ。

電波もなし。




すんごい強風(推定風速20m)だけど、よくやるなあ。
高所作業経験者ならわかる、風というものがどれだけの脅威となるか。




峠を越えて、長い下り。



強い追い風。


登りはそれほどでもなかったが下りは実に長い、しかも追い風、ガンガン下る。
このルートは、逆方向の方がはるかにしんどそうだ。


山を下り、街に出た。

キャンプ場なし。
WARMSHOWERS全滅。
モーテルは許容範囲を超える価格。
本格的に泊まるところがない。
やりづらいところだ。

森に忍び込む。

セコイアを見て、僕のアメリカ旅行は終わった気がした。
もう気分を高揚させるものはなく、クールダウンしていく。
アラスカからここまで半年間、物価高との格闘にほとほと疲れた。
ちょいちょい連泊はしたが、追われるようにしてせわしなく移動を続けてきた。
5ドルぐらいの安宿で1週間ぐらい何もせず沈没してみたいものだ。
でもメキシコもそこまで激安でもないんだろうな。



すんなりまっすぐ伸びる道はいずれ高速になるので、またバカみたいに遠回りしながら海へと向かう。

太平洋。


この海の向こうに母国が。



ここからロサンゼルスまでは一本道で行ける。


マリブビーチ。


Los Angeles, California, USA

33859km