オーバーサイズにも程がある。
ソルトレイクシティはシアトルほど大都市ではないので、脱出するのは大変ではなかった。
また寝場所を見つけられぬまま、プロボという街を通過し、山道へ。
なんとか人目につかない茂みにテントを張った。
朝、少し雪が降った。
長い登り。
追い風。
でも登りなので進まない。
傾斜はきつくないが、長い。
通りすがりのドライバーからレッドブルをいただいた。
再び雪景色。
40km以上登り続け、標高2200mの峠。
ここから長い下り。
強い追い風+下り。
最強。
風はさらに強まった。
下りの60kmはわずか3時間で。
逆方向だったらと思うとぞっとする。
ウェリントンという小さな街。
モーテルがキャンプ場も兼ねている。
$12+税。
必要なものすべてそろっていてこの価格は良心的。
屋内プールサイドにコンセントがあり、もちろんWi-Fiあり、寝るまではそこにいた。
朝。
テント内の結露が凍っており、たたむと氷の粒がパラパラと落ちる。
ポールもやはり凍っていた。
シカかな?
モフモフの尻毛。
風変わりな角、うっすらとたてがみ、首に縞模様?
つぶらな瞳、独特の表情。
この奇妙な動物は、プロングホーン。
シカのようだがシカの仲間ではなく、「プロングホーン科」というひとつのジャンルが与えられているユニークな種。
チーターに次ぐ世界2位の俊足で、88km/hで走るという。
機能美のチーターに比べて、プロングホーンはそんな速そうな見た目をしていない。
どちらかというと鈍そう。
追い風+下りの自転車でも88km/hは出したことない。
すっかり乾燥地帯。
広いなー。
グリーンリバーという街。
キャンプ場がいくつもあり、最安と思えるボロキャンプ場で、$22+税。
他は$30前後かそれ以上。
最近は、ウォルマートでなくてもローカルスーパーでも安い商品があるので物価の高さはそれほど感じていないが、キャンプ場の料金がいまだ不可解。
他国で$20~30っていったら立派なホテルに泊まれる。
高いキャンプ場がサービス良好というわけでもなく、安いキャンプ場が劣悪というわけでもない。
今回のキャンプ場はこの街では安いが、それでも$20以上の価値があるとはとても思えないボロさ。
価格設定って本当にわからない。
ハイウェイを避けるローカルルートで。
路面ボロボロ。
車はまったく通らず、車ストレスはゼロ。
静。
天下のアメリカでも、未舗装があるのだ。
本当に、多様な顔を持つ国だ。
乾燥地帯の放射冷却のため、昼夜の寒暖差が激しい。
朝は氷点下、日中は20℃。
Moab, Utah, USA
31436km