白人によるアメリカ大陸の開拓は、先住民を追いやることであった。
現在は荒涼とした厳しい土地が先住民の居留地となっている。
ナバホ居留地(Nabajo Nation)はユタ、アリゾナ、ニューメキシコの3つの州にまたがり、ひとつの国家(nation)として独自の行政、司法が定められている。
人口は17万人ほど。
荒野に突如セブンイレブン。
店員はナバホ。
ナバホ居留地では酒が禁止されており、どこにも売っていないようだ。
ユタ州ではモルモンも禁酒だし、酒嫌いの僕としては、もし国外に住むとしたらユタ州はその候補となりうる。
ナバホの聖地、モニュメントバレーが見えてきた。
夕方はこのポイントは逆光となる。
風化と浸食によって削られた岩山が、あたかも記念碑のように並んでいることからモニュメントバレーと呼ばれる。
風向きは変わりやすく、ここ数日は強い向かい風。
アップダウンもきつく、予定通りに進めない。
そして、毎日パンクする。
1日1回から1日2回ペースになってきた。
LAND CRUISERはやはりハズレだった、少なくともツーリング向けじゃない。
シュワルベもこんな貧弱なタイヤをつくってるんだな。
今MARATHONが売っている店があったら迷わず買うところだが、あいにくここはナバホ国、自転車屋なんかありゃしない。
この日は力尽きて、野宿。
廃墟と化したナバホのジュエリーショップにテントを張った。
とにかく風が強いので、こんな掘っ立て小屋でもだいぶ安心感がある。
夜は満天の星空。
風はさらに猛威を奮い、一晩中風の音が聞こえた。
日中は20℃と暖かかったが、急激に冷え込んだ。
朝。
雪!?
全然気づかなかった。
雪景色の朝焼け、この神々しさ。
風はまだ強く、冷たく吹きつける。
-10℃。
そして、やはりパンクしていた。
毎朝パンク修理するのがライフワークになりつつある。
31750km