2018年4月17日

モンゴル高原 2



向かい風。
今までは北風が優勢だったのに、あっけなく南風に逆転してしまった。
さえぎるものがまったくない広大な土地では、風の影響力は絶大。
向かい風の時は、一日中流れるプールを逆方向に泳ぎ続けるような感覚だ。
無理して気張ってもバテるだけなので、ギアを思いっきり落としてなるべく力を抜く。

いっそアップダウンでも出てきてくれた方が気が紛れるのだが、こういう時に限ってのっぺりフラット。


いや、その後アップダウンは出てきたが、やっぱしんどいことには変わりない。

遊牧民は、やはり僕を見つけるとニコニコしながら近寄ってくる。




車が止まり、ドライバーが話しかけてきた。
彼、タブはなんと英語を話せる。


「ホイールが故障したから、遊牧民に工具を借りに行く、君もついてくるか?」
喜んでホイホイついていった。



車が故障したからといってJAFが来てくれるわけもない。
こんなところでは困ったことがあったら助け合うのが当たり前。
遊牧民は警戒もせず、タブと僕をゲルの中に入れてくれた。



ウイグル自治区キルギス自治州で泊まったユルトによく似ている。
移動式っていうけど、これを解体して運んで移動して組み立てるのは大変そうだ。

電気はソーラーで、パラボナアンテナでテレビも見れる。
水は近くの街から運んでくるそうだ。





写真撮ってくれるのはありがたいんだけど、他人に撮らせるとだいたいピンボケするんだよなー。


あ、僕もピンボケやっちまった。




人口希薄なモンゴル、都市部以外にはホテルなんてなさそうだが(検索しても出てこない)、道中の小さな街やジャンクションにもホテルやレストランがちゃんとある。
正直、あまりにもだだっ広い大地でテントを張って丸見えになるのも嫌だし、どこまでが遊牧民のテリトリーなのか不明だし、風も強いし、野宿よりはホテル泊が無難に思える。

ジャンクションに現れたレストランで食事をして、外へ出て自転車を見たら、、、


水とキャンディが差し入れてあった!
心憎いね、ありがとうモンゴル!



風は再び逆転、追い風復活!
こんな日に限ってアップダウンの繰り返し。
でも風を味方につければ、たいしたことない。







重ッ!




この後めっちゃイヌに追いかけられた。





いつの間にか、標高1500mほどまで登っていた。







シベリアマーモットかな。




クラクション鳴るようになったなあ。
機嫌悪くなってきた。



この国で唯一のビッグ・シティが見えてきた。





Ulan-Bator, Mongolia

1429km