シアトル。
「スィアトゥル」と発音しても通じない。
アメリカ英語はtを強く発音しないので、「スィアロー」みたいな発音になる。
でも語頭のtはちゃんと発音するので、たとえば「TOYOTA」は「トヨラ」と発音される。
シアトルに来たのは、この人に会うため。
神。
1942年、ジミ・ヘンドリックスはここシアトルで生まれた。
1970年、27歳で死去。
シアトル中心から25kmほど南東のレントンという地区の墓地に、彼の墓がある。
ひときわ目立つ墓石。
この日は9月18日。
没後49年の命日。
もちろん偶然じゃない。
この日に合わせてこいできたよ。
キスマークまみれ。
「Voodoo Child」の歌詞。
両親もここに眠っているのか。
父の再婚相手、つまり義母はアヤコ・ヘンドリックス、日本人だった。
ジミヘン来日公演の計画もあったようだが、実現することはなかった。
しかしお父さん、2002年まで生きてたのか。
僕が生まれる前の人。
高校生の時、彼は突如として僕の心を鷲掴みにし、以来ずっと僕の中にいるギターヒーロー。
次々と人がここを訪れる。
アメリカ人とフランス人ヒッチハイカーと話をして、仲良くなった。
ここへ来る途中も、「どこへ向かってるんだい?」と聞いてきた人がいて、「ジミヘンの墓」と答えたらうれしそうに喜んでくれた。
WARMSHOWERS宅はシアトル中心近くなので、25km引き返す。
またとんでもない坂の上にあるようだ。
なんとか日没前に到着。
この時夫婦は不在で、あらかじめメールで入室の仕方を教わっていた。
中へ入ると、まるで豪華ホテルかマンションのよう。
後ほど夫婦が帰ってきたが、かれらは上の階で暮らしており、この階はAirbnb用の客室だという。
どうりで生活感がないわけだ。
Airbnbは有料だが、WARMSHOWERSゲストには無料で泊めている。
なんとありがたいこと。
冷蔵庫、電子レンジ、トースター、ガスコンロ完備。
コーヒーメーカーも。
バスルームにはランドリーあり。
ベッドルーム。
Wi-Fiもあり、速い。
これすべて、プライベート空間として自由に使っていいという。
住みたくなってきた。
Seattle, Washington, USA