2018年8月2日

ビシュケク 2

もう何年も前から旅人たちから噂に聞いていた。
キルギスに行ったらイチゴタルトだ! と。






たしかに、これはウマイ!
イチゴを噛んだ時のブチュッという歯ごたえがいい。
イチゴの下にはカスタードクリームまたは生クリームがたっぷり仕込まれている。
店によって味が違うので、片っぱしから買ってみて、その違いを楽しむ。
1個45~55ソム(73~90円)、75ソム(122円)もする高級店もある。



ケーキもウマイ!


ビシュケクはロシア人が多い。
独立以前のソ連時代はロシア人が多数派であり、街もロシア人によってつくられたのでロシア的な街並み。
現在は、人口の比率でいえばロシア系は10%ほどだが、その文化的影響力は大きい。

おいしいケーキ屋やカフェやファーストフード店が多いのもその影響と思われる。
今までも中央アジアにケーキ屋はあったけど、全然おいしくなかった。

ドライブマナーも悪くない。
自転車に乗ってる時はオラオラやられたが、歩いて道路を横断する時は車はピタッと止まってくれる。
たまにバカみたいなクラクションが聞こえてくるが、全体として騒音はそこまでひどくない。
これもまたロシアの影響と思われる。



日本人宿の「南旅館」に滞在。
一応「地球の歩き方」で紹介されているようだが、HPもなく、宣伝もされておらず、看板すらなく、ほぼネットの口コミだけで集客されているようだ。

また団地の一室。


下調べせずに自力でたどり着いてチェックインするのは不可能に近い。
旅人のブログで紹介されている「南旅館への行き方」を確認しておく。
YouTubeに動画も上げられている。

オーナーは日本語堪能なキルギス人だが不在の時が多く、日本語も英語もまったく話せないお母さんが対応してくれる。

ドミトリー1泊350ソム(573円)。






以前は満室になることも多かったようだが、今は閑散としている。

原因は、中央アジアのビザフリー化。
つい最近まで、中央アジアといえばビザの難所として知られ、複数のビザ申請と待機のため、東からの入口であるキルギスの安宿には多くの旅人が長く居座った(大半の日本人旅行者は僕とは逆ルート)。
しかしカザフスタンに次いでウズベキスタンもビザフリーとなり、タジキスタンはネット環境さえあればオンラインですぐにビザ取得できるようになった。
残るはトルクメニスタンだが、最近トルクメニスタンビザが、どこの大使館でもどこの国境でも受け取り可能になったらしく、ビザ待ちのために宿に長期滞在する必要がなくなった。
西方面で待つ必要があるのはイランビザぐらいか。
トルクメニスタンビザを申請するにはイランビザを見せる必要があるので、イランビザの待機日数が鍵となるのかな。

南旅館は街の中心から5kmほど離れているため、長期滞在する理由もない日本人旅行者たちは、多少宿代が高くても立地の良い宿に行ってしまう。

僕が南旅館を選んだのは、長期滞在するので少しでも安いところがいいから。
いやそれよりも、毎晩振る舞われるシェア飯!


ニラレバ!


カレー!


そうめん&チャーハン!


久々の日本食。
今回の旅では初めてか。
もう、本当に恋しかったよ。

僕がチェックインした日は僕を含めて4人の客がいたが、翌々日には2人となり、現在は僕1人。
いや、ここの主である謎多き人物がいるが、はたして彼を客と呼んでいいのかどうか、いまだわからない。
わからないことや相談がある場合は、オーナーよりもこの人物に頼っている。

中心地からは遠くても、近くにバザールがあるのでたいてい何でも手に入る。








日本にいた時85kgあった体重が、現在72kg。
見た目は本当にガリガリになってしまったのでもっと減ってると思っていたが、そこまででもなかった。

自転車に乗って世界に飛び出せば、否応なしに痩せる。
どっちが本来の体型なのかはもうわからなくなってしまったが。

旅行中も、僕の食生活は9割ぐらいが糖質。
運動量がすべてを凌駕する。

ここを出る頃には確実にまた増量していると思う。


Bishkek, Kyrgyz



2018年7月31日

ビシュケク 1

首都ビシュケクに到着。

ここで、かねてよりお世話になっているレーシングスポーツフジタさんから、フレームが送られてくるのを待つ。

ウランバートル→テヘランのフライトで曲げられてしまったフレーム
応急処置でここまで走ってきたが、根本的な解決はされておらず、依然フレームは歪んだまま。
リアホイールを接続する箇所が歪んでおり、精確に元通りに直してホイールをまっすぐ回転させるのは難しいと判断し、新しいフレームを取り寄せることを決断した。

大切に乗ってきた思い入れの深い自転車。
パーツは交換してきたが、フレームを交換するというのは自転車そのものを替えるようなものだ。
心苦しいが、フレームも自転車の一部とみなして、ダメになったら引退させて新たにする、と割り切ることにした。
この先もまだ道のりは長い。

幸い、まったく同じフレーム、Panasonic FJC4が現在も製造されている。
5月中旬に発注し、6月中旬に納品された。
フレーム以外に小物もいくつか注文。
それから、送付先を確定。

送付先をキルギスにしたのは、滞在許可が60日と長くいられること、それから首都ビシュケクに日本人宿があり、言葉の問題が解消されれば困った時に何かと助かるから。

ビシュケクの日本人宿情報については、旅友のヒデト君とコウヘイ君と連絡をとって、いろいろ教えてもらった。
ヒデト君とはマレーシアで出会い、コウヘイ君とはウルムチで出会い、そしてこのふたりはビシュケクの日本人宿で出会っている。
3人でそろったことはないが、それぞれお互い知っている仲。

残念ながら、キルギス始め中央アジアはEMSのサービス対象外で、SAL便での発送。
SALは両国間では航空便となるが、国内では船便扱い。
飛行機に積む際はEMSが優先され、SALはスペースができた時に積まれる。

今日、発送された。
マラウイの時ラダックの時も、届くまで予想以上に日数がかかった。
今回も相当な日数がかかるであろうと覚悟している。




Bishkek, Kyrgyz



2018年7月30日

Nomads Highway 2

いったん標高2200mまで下降して、再び上昇。


ハロー! ハロー!


一重まぶたっすなー。




下界は雨。


冷たい風が容赦なく吹き付ける。

ハイウェイから少しそれて、スキー場の宿に行ってみた。
季節が違うので他に客はいなかったが、一応営業していた。
キャビンタイプでさぞかし高いのかと思いきや、800スム(1305円)。
Wi-Fi以外の必要なものは一通りそろっている。

部屋は掃除されておらず、前の客が使ったままになっていた。
おばちゃんは「あっ」と言って、ベッドのシーツを少し伸ばして、「これでいい?」みたいな顔をした。
シーツ取り替えてくれないのか、まあいいか。



僕のことを暑がりだと思っている方もおられるだろうが、この時僕は暖房をつけた。
外気は9℃だったが、強烈な冷たい風に体温を奪われて、体感気温は5℃以下だったと思う。
つい数日前まで暑い暑い言っていたのがウソのようだ。















標高3000m。
峠は2.5kmのトンネル。

トンネル前でトラックが停まってるのは何だろう?


なるほど、大型車は行き違いができないから、信号が青になるまで待つのか。


照明は問題なかったが、やはり排気ガス地獄。
中央付近でファンが回っていたが、あまり効果なし。
また寿命が2.5年ぐらい縮んだ。





ここが最後の峠。
山岳走行もこれでひとまずおしまい。









ひたすら下る。
やはり向かい風で、せっかくの下りなのに進みが悪い。

遊牧民エリアもなくなり、下りきると再び農村。
同じ国の同じ民族でも、耕す民と耕さざる民が交互に現れる。



首都ビシュケクの少し手前のカラバルタで1泊。
下りきったらまた暑くなるものだと覚悟していたが、意外なほど涼しい。

金髪色白のロシア人が増えた。
そのせいか、GSに併設されている店はユーロピアンスタイルで、コーヒーやクロワッサンやパイが売られている。
中央アジアの食にはもうウンザリしてるので、これはいい。

いかにも旧ソ連的なボロ宿で、400ソム(652円)。
これが納得の適正価格だ。
ボロいだけで、Wi-Fi以外の必要なものは一通りそろっている。
なにかと不便を強いられた地方の宿代が高くて、首都に近づくほど宿代が安くなっていく。

Wi-Fiはなくても、4Gが飛んでいて、SIMでのネット接続はストレスない。
YouTubeもまともに観れた。


Bishkek, Kyrgyz



2018年7月29日

Nomads Highway 1

という道があるわけではない。
勝手に僕はこう呼んでいる。

標高2000mを超えてから、再び遊牧民エリアとなった。














標高が上がったこともあり、常に川の流れがあることもあり、かなり涼しくなった。





標高3200m。












路肩に人だかりができていた。
交通事故のようだ。
車が1台だけ停まっていて、前方がぺしゃんこになっていた。
その数十m先で、ウマが死んでいた。

時に動物は予測不能な動きをするとはいえ、どんなマヌケでもこんなに見通しの良いところで正面衝突なんかしないだろう、やはり居眠り運転か。





貴重な休憩場所、バス停がフンだらけ。


キルギスコーラ。


イランのザムザムコーラと同じ味がした。


Bishkek, Kyrgyz

6617km