2019年3月25日

タルファーヤ

また山道。


路肩未舗装になると車道を走らざるをえない。
するとクラクションを鳴らして僕を路肩に突き落とそうとするゴミドライバーが増加する。
モロッコ人もクラクションを鳴らすことに罪の意識を持ってなさそうだが、比較的おとなしめだったので目をつぶってきた。
でもそろそろ我慢ならず、この辺で愚痴を吐く。

こんな砂漠で自転車と後続車と対向車の三者が重なることなんて、車からすれば1日に1度あるかないかだろう。
自転車からすると1日に何十回もある、ただでさえ気を遣ってスレスレの端っこを走ってあげてるのに、両方向からの車が重なるたびに未舗装の路肩にどいて車のために道を譲れと? 死ねよゲス野郎。
お前が減速するなりして対向車と重ならないようタイミングをずらしてから追い越せばいいだけの話。
クラクションを鳴らさずにそれができるまともなドライバーもいるのに。

先進国では追い越しをかける車が優先されることはないが、後進国では強い者と速い者が偉い、自転車歩行者など弱者はどけや道を開けろや、という逆転現象が起きる。
日本は一応歩行者自転車優先ということになっているが、道路は車だけのもので車が一番偉いと錯覚している輩が昔から一定数いる、いやむしろ増加傾向にある、つまり日本も後進国化しているような気がしてならない。
これから南下するにつれて、クラクションを鳴らせば思い通りになると思い込んでいる最低最悪のゴミクズがさらに増加していくと予想される。



久々に標高1000m超。





グルミンという小さな街で1泊。

独房、50ディルハム(571円)。


寝るだけだから、狭くても安いに越したことはない。

その分食費にまわす。


57ディルハム(651円)。
一食分の食費が宿泊費を超えてしまった。





日に日に砂漠化。
途中に街らしい街はなく、ちょっとしたサービスエリアがある程度。
こういう無人地帯の方が僕好みではある。


























路上には時々検問がある。
今まで自転車はフリーパスだったが、この辺りから止められてパスポートの提示を求められるようになった。

タンタンという小さな街で1泊。

ベッド3つ、バスルーム付き、ベランダまである広々とした部屋で50ディルハム(571円)。


きれいとは言えないが、一応Wi-Fiもあるしお湯も出る。
モロッコの宿は今のところ、お湯が出なかったのは1~2軒かな。
一見ボロ宿でも最低限の必要なものはそろっているので、困ることはない。









ようやく海沿いの道に。
アップダウンは減り、比較的フラット。







もう沖縄ぐらいの緯度まで南下しただろうか。
でもカナリア海流の寒流がもたらす冷風のおかげで暑さに苦しめられることはまだない。







アクフェニールという小さな街で、また50ディルハム(571円)の宿。
すっかり個室が当たり前のこの頃。

田舎街の宿はBooking.comには出てこない。
街の中心付近にわかりやすく集中しているので、一軒一軒まわって料金を比較するのはそれほど大変ではない。

宿代が安いのでまた食費にまわす。

この辺の田舎街だと、レストランのメニューはほぼタジンのみ。
モロッコの代表食といったらクスクスだと聞いていたけど、圧倒的にタジンなんだな。
あと、魚やイカなどのフライもあるが、ただ油に突っ込んで揚げているだけのもので、料理と呼べるほどのものではない、おいしいんだけどね。

でもまあ、足りない。
ハシゴして2人前食べたところで腹が膨れるわけもない。
栄養が足りず、常に空腹との戦い。
食材が豊富な街で、キッチンのある宿で、米を炊いて、腹を満たしたい。









タルファーヤという小さな街で1泊。

100ディルハム(1142円)も払えばマンションみたいなところに泊まれちゃう。




なんと室内にキッチンが!


今日は肉食うぜー!


何の肉なのかもわからずに買ってみたが、たぶんターキー。
700gで20ディルハム(228円)という衝撃の安さ。
ただし、こっちの肉屋は骨が付いたまま重さを測るので、ゴッツイ骨付きだと実際に食える部分はもっと少ない。



いやー、ウマイ!
ターキーは淡白でやや硬めだが、悪くない味。
野菜はカブ。
この辺りは野菜も果物もすごく安い。
モロッコ人はあまり米を食べなさそうだが、ショートグレインの米を見つけるのはそれほど難しくない。
やっぱたまには米を食べないとね。

しかし、これだけ食えば腹膨れるかなと思ったが、まだまだ空腹。


Tarfaya, Morocco

17592km