2018年3月28日

バイカル湖 4

再び湖上探索。




こんなん渡れないでしょ、って思うでしょ。


渡れちゃうんです。




また水たまりで補給。


またオリホン島へ引き寄せられた。














雪が積もっているところは通れない。


厚さ1mの氷をすっかり信頼して安心しきってた時、とうとう見つけてしまった!


昨日もここを通ったが、こんな穴はなかった。
釣りで開けられた穴ではない。
気温上昇で自然に開いた穴だ。
こえ~。

湖面は日々豹変する。
昨日はツルツルだった表面に霜がのって、自転車走行できそうになっていた。


あー、気持ちいい。
わざわざ高額なスパイクタイヤを買わなくても、ノーマルタイヤでこの辺をしばらく走っていたらそれでもう満足。

いい気になって遊んでいたら、天候悪化してきた。




氷上にペグは刺さらないのでオリホン島の岸辺にテントを張った。
しかしみるみる強風になり、設営不可能となった。
周囲に風を防げそうな壁などない。

これは、本土に戻るしかない。
テントをたたんで歩き始めたが、ツルツルの湖面で強風に吹かれると踏んばることもできず、氷上を流されてしまう。

やべえ。

やむをえず引き返し、とりあえずオリホン島へ戻った。


なんぼ強風でも陸地ならまだ安心、未舗装道路を歩いて港まで行った。
40分ほどかけて港の待合所までたどり着き、最悪のピンチは逃れた。

さて、この待合所で野宿すべきか。
それとも、氷上を渡って2.6km先の本土まで戻るべきか。
天気予報によると、この後風はおさまる。

思い切って、日が暮れる前に氷上を歩いて本土に戻ることにした。

前半は調子良かったが、しかし、風はさらに強まり、暴風となった。
僕も自転車も、風に押され滑らされ踊らされ、なかなか進まない。

そして、ふと気づけば、信頼していた厚さ1mの氷が大きく口を開けている!


何がなんでもこれに飲み込まれてはならん。
なんたって世界最深。
少しでもグリップの効く雪の上を渡り歩いた。

その後本土に近づくと、車のタイヤ跡が現れたが、これもまた昨日とは様子が変わっており、ドロドロの雪道。
ズボズボと沈みこみながら、重い自転車を少しでも浮かせながら、ああ、本土までの道のりのなんて長いこと。

なんとかかんとか、無事帰還。


これも写真だとわかりにくいが、表面がかなり水浸しになっている。

わかりきったことだが、相手は自然。
わかりきったことだが、侮っちゃいかん。

出費がかさむことになったが、結局また同じ宿に連泊。
天気予報はまったくデタラメ、この後風はさらに猛威をふるい、窓に打ち付ける風音にゾッとした。


Irkutsk, Russia



2 件のコメント:

  1. 季節限定の神秘的な情景という点ではウユニに匹敵するのかも知れませんね。
    こちらは多少危険と隣合わせなのかも知れませんが。

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    1. ソ連崩壊して30年弱がたち、外国人旅行者に対してもオープンになりつつありますしビザ取得も難しくないんですが、まだまだここは旅人に知られていない、もっと知ってほしいという思いとあんま有名になって開発されすぎないでねっていう思いがあります。

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