2019年12月26日

バハカリフォルニア 3

サンタロサリア。

物価上昇。
どの宿もバカ高く、一番安い500ペソ(2887円)の宿に。
身動きとれないほど狭っ苦しい部屋だった。


しばらく海沿いだが、アップダウンは続く。
中米も日本と似ていて、プレートに押されてギュッと狭く山がちな地形になっている。
日本は無数のトンネルがある分ショートカットされているが、他国ではトンネルなどめったになく、バカ正直に山を越えながらの道程となる。




ビーチリゾート臭くなってきた。
ちょうどいいところに街がなく、さびれた小村で。
スーパーも売店もない不便なところだが、アメリカ人たちがビーチで寝そべっている。

よく耳にするスペイン語フレーズ「Mi casa su casa」(私の家はあなたの家)。

「HOSTAL」(英語のホステルと同じ)と書かれた宿に行ってみた。
最初に案内された部屋はモーテルタイプの個室で、料金を聞いたら1000ペソ(5774円)。
メキシコ入国以来初めて聞く数字だったので、一瞬フリーズしてしまった。
いやいやご冗談を、と立ち去ろうとしたらレストランの奥にあるドミトリーへ案内された。

他に客はおらず実質個室のドミトリー、350ペソ(2020円)。
窓のない暗室。
Wi-Fiなし(看板にはWi-Fiありと書かれてた)。
電波もないのでWi-Fiなしだと完全にネット接続不可。
室内にコンセントなし。
シャワーは水。
キッチンなし、調理は外で。
室内には蚊がいて、かゆい。
電気は村全体でジェネレーターで発電しているようで、エンジン音が村全体に響き、朝になるとジェネレーターは止まって電気は使えなくなっていた。

この条件だったら、500円ぐらいが妥当。
最初に案内された個室はWi-Fiなし水シャワーで1000ペソ取るつもりだったのかよ。
街から遠く離れた村で不便なのは仕方ないが、ただ近くにビーチがあるというだけの理由だけでここまで料金を吊り上げるのか。
ビーチ付加価値、やりすぎだろ。

でもバカンスを楽しむ目的でやって来た人々は、実利的なメリットよりも「雰囲気」に金を払うものなのだろう。
ただ通りすがるだけの僕としては、不満しか残らない。
ビーチに罪はないけどやっぱリゾートはクソだな、とやさぐれてみる。








やっちゃったね。

このトラックの後ろで乗用車がつぶれていた。
警察が現場検証していたので、事故直後だったようだ。
幅狭でカーブだらけの道でこんな大型車がガンガン行き交う、ちょっとしたことで大事故になる。
僕は本当にスレスレの紙一重で生かされている。


その後も、海沿いでも山がちな地形、アップダウンが続く。

ロレトというやや大きな街に到着。
路面はボロボロでガタガタ。
イヌに追いかけられまくる。
全然いい街には見えない。
しかし海岸の街、あちこちにアメリカ人がいる。
中心部には宿が豊富にあるが、ここ最近の傾向からいって絶対高い。
ためしに比較的質素に見える宿で料金を聞いてみたら、800ペソ(4619円)。
やっぱダメだ。

よくよく探してみたら、街はずれにホステルがあった。
レセプションはなく、電話するとスタッフがやってくる。
こういうこともあるので、やはりSIMはあった方がいい。

Casa Del Mar。


個室400ペソ(2309円)、ドミトリー200ペソ(1154円)。
ドミトリーは他に客はおらず実質個室、ここに決まり。
もう日が沈んでいたのでどうなることかと思ったが、助かった。
もちろんWi-Fiあり、キッチンあり、お湯シャワー。
唯一の難点は、蚊。
けっこう刺されまくる。
刺された跡が小さすぎて特定できず、どこを刺されたのかよくわからぬまま掻きむしる。


立地は良くなく、街の中心のスーパーまで2kmほどある。
スーパーの客もアメリカ人が多く、スペイン語より英語がよく聞こえてくる。


居心地良く、3泊してしまった。

24日クリスマスイブは、近くの店から耳をつんざくBGMや生バンドの音が轟き、日付が変わってもかまわず騒ぎは続き、翌朝6時に起きた時もまだ少し聞こえた。
25日クリスマスは多くの店が閉まっていたが、街中心の大きなスーパーは営業していた。


Loretro, Mexico