2020年4月29日

メキシコシティ 5

いつも見ていただきありがとうございます。
時々メッセージをいただいたりしております、ご心配おかけしてすみません。
更新が滞っているのは変化の乏しい単調な生活で書くネタがあまりないからですが、なんとか状況報告してみます。

変化といえば、この1ヶ月で体重10kg増量した。
キューバからメキシコシティに飛んだ直後に体重を計ったら70kg→現在80kg。
毎日30kmサイクリングしているが、荷物なしの自転車で坂のないメキシコシティを走ってもたいしてパワーを発散できていない。
標高2200mなので心肺機能だけは低地にいるより鍛えられているかも。



メキシコ人はとても少食、日本人もとても少食。
宿にある皿は小さなものばかり、僕の通常の一食がおさまりきる皿がないので、自分専用の皿を買ってきた。



米2⅓合ぐらい、チキン700gぐらい、卵6個、野菜数種、で計2kg。
飲み物も合わせると一食で体重3kg以上は増量している。
ふだんの走行中はこの量を食べても体重は減っていくが、今はこの生活を続けていくと1ヶ月後には90kgになっているかもしれない。

レバニラならぬレバほうれん草。


具だくさんカレー。


ざるそば。

具だくさんスパゲティ。

口内炎ができて痛い、でも今の生活で唯一の楽しみは食べること。

アイスは1ガロン(3.78L)を3日ペースでを消費し続けている。

プリン2kg。

メキシコのスイーツは今ひとつだが、生きていく必需品だから仕方なく買う。

ペンションアミーゴはキッチンも年季が入っている。


着火はマッチで。


このやかんも何年ものだろう。


日本食材店が2軒ほどある。

ヤマモト。

ミカサ。



ここは2階が百均的な店になっている。

もちろんすごく割高。
いつもはふつうのスーパーで事足りているが、たまに我慢できず日本食材店に来てしまう。

カレーのルー、132ペソ(580円)。

日本で買ったらいくらぐらいでしたかね?

でも今は円高ペソ安なので、これでもお得なお値段。
現在1ペソ=4.4円だが、最初のメキシコ滞在時(12~2月)は1ペソ=5.6円だったので、このルーは12~2月だったら732円。

スーパーは、マスクなしだと入店できなくなった。
日本ではマスクが不足して大変なようだが、メキシコではそこらにたくさん売っている。
僕は、マスクを買うなんて初めてだ(健康だぜアピール)。
小学校の給食係の時の匂いがした。

現在、メキシコは感染者1万5529人、死者数1434人。
日々各国のデータをチェックしているが、もう感覚が麻痺して数字を見ても何も感じなくなってきたし、統計の信頼性なんかもよくわからなくなってきた。
でもとにかく増え続けているらしい。

メキシコの人口は日本とほぼ同数なので比較しやすい。
感染者数は日本と変わらないが死者数はとっくに日本を超えてしまった。
1週間前、メキシコはフェーズ3に突入し、外出制限等が厳しくなったようだが、実感としては特に変化はない。

メキシコ人は思ってたより規律を守っており、荒れてはいない。
ただ、ローカルなメルカド(市場)はつくりが狭く密集していて、地元民が生活物資を求めてどうしてもそこに集まってしまう。
報道やSNS等を見る限り、アメリカや日本の方が外出して人が集まってるっぽいし、さらにイスラム圏ではラマダンが始まってしまった。
もうStayHomeも経済活動停止も、限界なのでは?
これ以上人間の活動を抑えこむのは無理なのでは?

ロックダウンしてガチガチにガードしていても感染し放題な国は多いし、日本やメキシコのようにノーガード戦法(自粛のみ)でまだ傷が浅い国もある。
ロックダウン、外出制限、経済活動停止、まだまだ続けるつもりなのか。

楽観論、悲観論、陰謀論、もっともらしく聞こえたり、ウソくさく思えたり。
人類はそうひとつにはまとまれない。
短期の効果的な一手(ワクチン、集団免疫獲得等)が待ち望まれる。

メキシコは雨季に入った。
夕方から夜にかけて短い雨が降る。
北半球なのでこれから夏のはずだが、雨のおかげで逆に涼しくなってきている。
夜はすごしやすいが、蚊取線香なしでは眠れない。

ペンションアミーゴに残っている旅行者は、僕を含めて3人。
3人とも2年以上帰国していない。

各ドミトリーは完全個室状態。

生活感出てきた。


Mexico City, Mexico



2020年4月5日

メキシコシティ 4

3月30日にメキシコで非常事態宣言が出された直後は特に変化はなかったが、ここ2日ほどで屋台がバタバタと閉まり、ホテルも閉鎖、市街中心の歩行者天国や公園も閉鎖されるようになった。
メキシコもジワジワときている。

10人ほどいたペンションアミーゴの宿泊客も日に日に帰国していき、おそらく来週には3~4人しか残っていないだろう。
帰国しても、直後は検疫やら隔離やらで大変そうだ。
仕事も厳しい状況だろうし、制限ある生活を強いられるだろう。
便数も減るだろうし、帰国するならギリ今か、しばらく待ってほとぼりが冷めてからか、というところ。
残るにしても、ペンションアミーゴも閉鎖されてしまったらピンチだ。

長いこと日本を離れていると日本のこと何も知らないと思われがちだが、ネット環境さえあれば日本のニュースはチェックできている。
オリンピック延期も知ってるし、志村けんが死んだのも知ってる。
ニュースに現れないような生活の変化等ならぜひ教えていただきたいと思う。

現在、メキシコは感染者1688人、死者60人。
お隣アメリカの爆発的感染と比べたらかわいいもんだが、着々と増加している。



やはりアメリカとヨーロッパの拡大が尋常じゃない。
カナダやオーストラリアなど人口が少ない国も、人口に対する割合で見ると感染者数は非常に多い。
対して、インドやアフリカなどは、人口過密な上に衛生観念や法令遵守などハナクソほどもなさそうにもかかわらず、爆発的感染は起きていない。
日本は感染者3139人、死者77人、と先進諸国の中では被害を抑えられている。

こう言うと検査数が違うからという反論が挙がるが、そもそも全国民を検査するのは不可能、どこの国も本当の感染者数を把握することはできない。
でも死者数なら比較的正確に出ている。

各国100万人あたりの死者数。


Total confirmed deaths

SNSを見ていると、「今の日本は2週間前のニューヨークと同じだ、日本政府はすぐにロックダウンすべき」というニューヨーク在住者による投稿がいくつも飛び交っている。
そうかもしれない、でも日本にウイルスが入ったのは欧米より先の1月中旬で、それなりに日数が経過しているし、それに日本の人口密度はアメリカの10倍、にもかかわらず日本でまだ爆発的感染が起きていないのはどういった差異だろう?
どの国も同じ道をたどるとは限らない。
短期間で爆発的感染が起きているのは白人圏、という共通項。
ウイルスは人を選ばないとも聞くが、この偏りからするとウイルスは人を選んでいるように見える、つまり人種によって免疫力が異なる?
それとも都市の構造とか気象条件とか?

各国の死者数の増加率。

Total coronavirus deaths

不謹慎だが、コロナ騒動は実に興味深い。
潜在的な諸問題が次々に暴かれていくから。

震災の教訓から学ぼうとせず、我先にと買い占める人たち。
不安を煽られると自分本位な本性がむき出しにされる。

人種を見ただけで感染者だと決めつける人たち。
レイシズムは誰もが内に秘めている、ふだんそれをコントロールできているかどうかの違いだけだ。
黒人しかいないアフリカの農村で日々「白! 白! 白!」と呼ばれ続けたことを思い出す。
かれらの方がよっぽどストレートで健全だ。
差別だ差別だと非難する前に、これが人間の本性なのだということをしっかり認めて、そこから出発しよう。

アメリカとメキシコの立場逆転もおもしろい。
今やメキシコ人の方が国境の壁の建設を望んでいる。

それから、自然環境の復活。

大気汚染や温室効果ガスが激減 新型ウイルス拡大で人の移動など減り

ロックダウンされて人が消えた都市を野生動物が支配している光景が世界各地で目撃される

やはり、人類こそがウイルスでコロナがワクチンだったか。

GDPトップクラスの国が軒並みやられている。
経済の世界規模での影響は計り知れない。
今まで世界を牛耳っていた欧米+中国がウイルスにつぶされて、感染を免れたインドやアフリカの時代がやって来る、そんな未来もありえなくはない。
特にインドは、いつの間にやらGDP世界7位、コロナの影響を抜きにしても2030年には日本を抜いて世界3位の経済大国となる見込み、人口も間もなく中国を凌駕する。

パンデミック後は、人間の生活は変容を余儀なくされるのはもちろん、価値観の転覆、立場逆転、今はまだ予測できない変革も多々起きるだろう。
旅の再開がいつになるのかはわからないが、旅のあり方も今までのようにはいかなくなるだろう。
いっそ世界に蔓延しきって、ウイルスありきの前提で旅ができるようになる、そんなイメージをしている。


Mexico City, Mexico



2020年3月27日

メキシコシティ 3

また戻ってくるとは思ってなかったよ。


現在メキシコは、空路で入国可能で特に制限もなく、旅人にとって唯一の安住の地かもしれない。
他のほとんどの国は入国制限あるいは全面禁止となっている。
入国できたとしても宿泊施設閉鎖や外出禁止令等で旅行どころではないし、そこからどこかへ飛ぶにしてもメキシコシティ空港ほど便宜は良くないだろう。
メキシコの滞在許可は180日、おまけに今は円高ペソ安。
しばしここに停泊する。

たまたま写ったコロナビールのトラック。


お隣のアメリカは世界一の感染国となった。

Coronavirus COVID-19 Global Cases

メキシコからの不法移民をブロックする国境の壁が、今やアメリカからの感染者をブロックする壁となっている。



メキシコの感染者数は、人口1億人超の国としては少ない。
日本とほぼ同数の人口で、現在感染者数475人、死者6人。
しかし、つい10日ほど前は感染者数82人、死者0人だったことを考えると、急激に増加している。
僕のように他国から空路でやって来た者が持ち込んでいるのだろう。

人口大国であるインドやパキスタンやバングラデシュも、感染者数は非常に少ない。
これらは中国の近所だが、ヒマラヤというブロックがあるためだろう(インドは中国の敵国というのもある)。
ヨーロッパが修羅場となっているのは、シェンゲンによるフリーボーダー(現在は封鎖されているだろうが)と、中国人観光客が多いことが要因と思える。
最悪の地獄絵図となるであろうアフリカがまだおとなしいのは、地中海やサハラ砂漠というブロックがあるためなのか、それとも高額で煩瑣なビザが人の往来を不自由にしてきたのが功を奏しているのか。

ユーラシアからアフリカにかけては、ビザフリーな国か閉鎖的な国か、が命運を分けているようにも見える。
もちろん日本は、島国であること、閉鎖的であることが拡大を防いでいる。

アメリカ大陸での大暴れは時間の問題なのか、それとも早期の陸路封鎖が功を奏するのか。
いろいろイメージはしてみるが、実際どうなるかは誰にもわからない。
最悪のパターンを想定しながらも、見守るしかない。

現在メキシコは、外出者の大半がノーガード、買い占めもパニックも起きておらず、交通機関も機能している。
不自由なく暮らせているのが逆に不気味。



東京では桜が咲いているそうだが、ここではハカランダが花を咲かせている。


ハカランダは、英語読みだとジャカランダ。
南米、アフリカ、オーストラリアなど主に南半球で見られる。
メキシコシティにハカランダを持ち込んだのは日本人だとか。



ギターにも使われる木材だが、それは花を咲かせない別種のハカランダらしい。





チェ・ゲバラとカストロが初めて出会った公園。



また、日本人宿ペンションアミーゴに滞在。



宿が閉鎖されてなくて本当に助かった。
2ヶ月前に来た時にいた、仕事やボクシングで来ていた人たちは皆すでに撤退しており、現在はほぼ旅行者のみ。
皆、他の中南米から逃げてきてここで足止めを食らい、帰国か続行かという二択の中で様子見している。

部屋は豊富にあるがまた同じドミトリー、日によっては僕ひとりで独占。

現在、体重70kg。
西アフリカの時よりはだいぶマシだが、鏡を見ると頬がこけ、腹はペッタンコで肉つまめない。
キューバ入りする前のメキシコでは毎晩自炊で必要な量を食べていたので、けっこう肉ついていた。
2ヶ月前にここにいたアルゼンチン人ギタリストが今もまだここにいて、「ずいぶん痩せたね」と言われた。
「うん、キューバ帰りなんでね。」

日曜日以外は朝食が付く。

なんと言っても、ここにはギターがある。

4本も。

長期滞在覚悟なので、弦を買って張り替え、埃も拭き取った。

180ペソ(841円)って高くない?


市街中心に楽器街がある。

日本でいったら御茶ノ水並み、でも店舗は多くても品は今ひとつ。

おっ、同業者。


仕事でもするか。



1日何ペソもらえるんだろ?


上空なら安全だね。




Mexico City, Mexico



2020年3月24日

ハバナ(キューバ) → メキシコシティ フライト

直行便。
航空会社はAeroméxico。

聞いた話によると、キューバは3月22日以降入国不可(出国は不明)となる。
空港は危惧していたほど混雑していなかったが、通常ではない空気はあった。
空港にいるほとんどの人はキューバ人ではなく、自国へ帰ろうとしている外国人。
欠航や遅延で足止めを食らい、空港泊している人も多いようだ。
幸い、僕の便は予定通りの運航。

到着した時もそうだったが、ハバナ空港はカートが不足している。
空港内を探しまわって、たまたま放置された1台のカートをゲットできた。

余ったキューバペソは自転車と荷物の超過料金でほぼ使い切ったが、わずかに残った。
両替屋で処理しようとしたが、USドルもメキシコペソもなく、あるのはユーロのみ、しかも50ユーロ紙幣しか扱っていないという。
ほんっと、ダメな国だな。
空港の両替屋で、並ばせて待たせておいて何の役にも立たないとは。

キューバ兌換ペソ(CUC)。


キューバ人民ペソ(CUP)。

コインは間違えてCUCを撮ってしまった。
CUPのコインはうまいこと入手できず。


イミグレーションで、また行列。
全然流れない。
出国するだけなのに、何をそんな時間をかけることがあるのか。
コンピューターがフリーズしたのか、ぶっ壊れたのか知らないが、僕が並んでいた列はしばらくストップした後、別のカウンターに移動させられた。
白人旅行者が見るからにイライラしていた。
こんなことで飛行機乗り遅れたらどう責任とるつもりなのかね。
やっぱりもう一度革命起こしてまともな国につくり直した方がいいよ。
僕の番が来て、入国時に買ったツーリストカードを渡して、出国完了。

ちゃんと飛ぶのかどうか最後まで不安だったが、アエロメヒコはちゃんとした航空会社、予定通り飛んだ。
機内で、アメリカから入国した時と同じ保険の紙をもらって記入。
それから、コロナに関するアンケートにも記入。
ここ14日間どこの国にいたか、感染地域から来た人と接触したか、などの質問。
口頭質問よりこの方が時間短縮できる。

メキシコシティ到着。
空港のつくり、規模、利便性はハバナ空港とは雲泥の差。
イミグレーションはスイスイ流れた。
機内でもらった紙を提出し、メキシコに来た目的と滞在期間だけ聞かれて、入国完了。
アメリカから陸路で入国した時は保険でけっこうな額を払ったのだが、今回は無料だった。
自転車も荷物も待つことなくすでに出てきており、何もかもスムーズに、めでたく上陸できた。
今や100以上の国が入国制限している中、オープンにしてくれているメキシコのおかげでなんとか助かった。


Mexico City, Mexico