ラベル Spain の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Spain の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年3月3日

セウタ

アルヘシラスからセウタ行きのフェリーでアフリカ大陸へ。

35km、わずか1時間の航海で€34.50。
やっぱ高いなー。
西ヨーロッパで一体何度フェリーに乗っただろか、総額いくら払っただろうか?
豪華客船やクルーズじゃあるまいし、避けられない通行料として考えると納得いかない額だった。



セウタはスペイン領。
モロッコの北端、面積わずか18.5k㎡。
アフリカの中のヨーロッパ。

ヨーロッパ側の要衝がジブラルタルなら、アフリカ側の要衝がセウタ。
大航海時代にはポルトガルが真っ先にここを陣取り、その後ポルトガルがスペインに併合されるとセウタはスペイン領となった。
1956年モロッコの独立にともなってスペインはモロッコ北部の領有を放棄したが、セウタと、セウタから300kmほど東にあるメリリャだけは手放さず、現在もスペイン領となっている。

モロッコは返還を要求しているが、セウタに住むモロッコ人はせっかくのヨーロッパ的生活水準をアラブ水準に下げられたくないので反対しているとか。

2017年には、サハラ以南から来た黒人移民が数回にわたってモロッコとの国境のフェンスを乗り越え、数百人がセウタに不法侵入した。
現代においては地中海を監視することよりも、地続きで背後から押し寄せてくるリスクを重んじるべきのように思える。



たしかにここはヨーロッパ。
ヨーロッパなら必ずあると言ってもいいスーパーLidlやデカトロンもある。



こんなところに同業者。




草刈りかな。












三編にわたったヨーロッパ走行。


トータルでざっと1年3ヶ月。
こうやって見るとたいして走ってないような。
行きそこねてしまった国もけっこうある。
狭いエリアに多すぎる国、民族、言語、宗教、文化。
遠い日本からしたらどこも同じような白人社会、でも実際にこの目で見てその違いを感じ取ることはできた。

【ヨーロッパSIM情報】
ハンガリーで購入したvodafoneのSIMは、通過したEU圏でほぼ問題なく使用できた。
正確には非加盟国であるノルウェーやアイスランドでも使用可能、スイスは使用不可。
ブレグジット後のイギリスでも使用可能だとは思うが、未確認。
vodafone以外のキャリアでも似たようなサービスがあるとは思うが、未確認。

データ通信の有効期限は1ヶ月なので、1ヶ月ごとにオンラインでトップアップ(チャージ)すれば持続できる。
購入した国のサイトで、電話番号を入力して簡単にできる。
ハンガリーだったら、https://www.vodafone.hu/english/top-up

【民泊のススメ】
日本ではまだ知名度の低いWARMSHOWERS
今回ヨーロッパで14軒ほどのお宅でお世話になった。
(WARMSHOWERS以外では知人宅7軒ほどでお世話になった)
リクエストを送っても返信が来なかったり拒否されることも多いが、めげずに粘ってみると、コツをつかんで承諾率が上がってくる。
事前にホストとしっかり連絡を取り合うためにも、SIMで常時ネット接続できた方がいい。
世界中に登録者がいるが、やはり欧米が圧倒的、欧米以外では期待はかなり低いと思われる。
その土地の文化、生活、国民性に直接触れてみるには、思いきって家庭におじゃましてしまうのがオススメである。


Chefchaouen, Morocco

16104km



2019年3月1日

ジブラルタル

アルヘシラス。


パコ・デ・ルシアの出身地。





ヨーロッパらしからぬ街。
統一感あるデザインや歴史ある旧市街といったものは皆無。
無骨な集合住宅がひしめく。
ムスリムが多く、アラビア文字もよく目につく。
移民を多く受け入れている国とはまた違った意味で、ヨーロッパ感がない。



ここはモロッコ行きのフェリーが出ている街のひとつで、旅行店の前を通るとアラブ系の人が「ニイハオ! チケット! チケット!」とからんでくる。
うん、ヨーロッパっぽくない。

湾の対岸にジブラルタルが見える。


ジブラルタルには安宿がないので、アルヘシラスから日帰りで行ってみる。
直線距離だと8kmほどだろうか。
素直に海に沿って道をつくってくれればいい話なのだが、いい道がない。

高速ルートで国境まで22km。


自転車歩行者ルートはバッカみたいに遠回りさせられて、35km。


これは往復で丸一日かかると見て、日の出と同時に出発。


一般道はただ遠回りなだけでなく、そこそこ険しい山道。
意地悪だなー。









ジブラルタルはイギリス領。

ポルトガルと同じくスペインも8世紀からイスラムに支配されたが、レコンキスタを果たして1479年スペイン王国として独立。
大航海時代は中南米を主な植民地とし、北アフリカからフランス、ベルギー、オランダまでも領有し、フィリピンやグアムなどの太平洋の島々まで股にかけ、「太陽の没することなき帝国」として君臨した。
18世紀始めにスペインの王位継承をめぐってイギリス、オーストリア、オランダと戦争になり、イギリス率いる海軍がジブラルタルを攻め込んで占領した。
以来、300年にわたってジブラルタルはスペインに返還されることなく、現在もイギリス領となっている。

ジブラルタルの面積はわずか6.5k㎡。
イギリスがこの狭小な土地をあくまで手放さないのは、地中海の出入口を監視する上できわめて重要な軍事的要衝だからだ。
他ならぬオフショアバランサーのイギリスならなおさらだ。

一方、スペインは地中海を越えたモロッコ北東部にあるセウタを領有している。
スペインはイギリスに対してジブラルタル返還を求めているが、それならセウタをモロッコに返還すべきだと言われる。
世界中どこでも、領土問題はダブルスタンダートもお構いなしのエゴのぶつけ合いだ。



イミグレーションがあり、車も歩行者もたくさん。
でもパスポートチェックは一瞬チラ見するだけでノースタンプ、スムーズに流れる。
頼めばスタンプをもらえるという話を聞いたが、あまりに人が多すぎて言える空気ではなかった。

イギリスなのに右側通行!


国際空港があるが、土地が狭すぎるので滑走路と一般道が交差している。


目の前を飛行機が滑走するのを見てみたかったが、帰りの時間も考えるとそんな待つ余裕はない。

イギリスらしくない、スクーターが異様に多い。


ジブラルタルロックの最高標高は426m。


ケーブルカーなら一瞬、£15(2217円)。
ここまで来たら自分の足で登ってやるさ。

しかし自力で行くにも、入場料(入山料?)で€6とられる。

ジブラルタル海峡の向こうにアフリカ大陸。


思ってた以上に近い。

西の対岸にはアルヘシラス。
























滑走路と一般道が交差しているのがよく見える。




下るのはあっという間。

メインストリートはすごい人。


イギリス領だからといってイギリス系ばかりが住んでいるわけではない。
むしろ英語よりスペイン語の方がよく聞こえてくる。



渋めのバーガーキング。


ジブラルタルは独自の通貨がある(イギリスポンドと同レート)が、入手せず。
おそらくユーロで支払える店もあるとは思うが、1セントも使うことなく出国。

出国は、地元サイクリストに倣って、自転車から降りることすらせず、乗ったままパスポートを片手で持って、イミグレーション通過。
係員はチラ見すらしなかった。
こんなの初めて。
イミグレーションがある国境としては、ここは世界一ゆるいかもしれない。

また険しい道を戻って、往復86km。
ジブラルタルロックを登ることより、そこに行くまでの往復の方が長いし大変。
宿に戻ったのは17時。

今日は祝日。
何の祝日なのかはどうでもいい、また店が閉まっている。
事前に情報を得て買いだめしておいたので大丈夫だったが、やっぱヒヤヒヤするな。

Hostel Puerto Algecirasに滞在。
ドミトリー1泊€12。
広々としていて、居心地よく、スタッフも親切、客層も良い。
各ベッドにカーテンがあり、各ベッドにコンセントも照明もある。
寝返りをうってもギシギシ音が鳴らないので、思う存分寝返りまくる。

日本人旅行者と出会った。
日本人と会うのはプラハ以来、3ヶ月ぶりか。
3ヶ月ぶりに日本語を話した。
春休みで旅行中の女子大生で、僕とまったく同じmont-bellのレインウエアを着ていた。


Algeciras, Spain

15994km



2019年2月27日

ヘレス

ヘレス・デ・ラ・フロンテーラという長ったらしい名の街で2泊。
やはり安宿がないが、2泊目はついにWARMSHOWERSにありつけた。

初日はホステル。
ドミトリー1泊€18だが、ユースカードを持っていないと+€2で、計€20。
高すぎ。
しかもキッチンなし。
お湯を沸かしてコーヒーを飲むことすらできない。

この日は、よりによって日曜日。
前日に日曜の分の食料も買っておいたのに、キッチンなしで調理できなきゃ意味がない。
大きめの街でもスーパーは全滅、商店は開いているが駄菓子を買える程度。

夕方、仕方なしに外食。
事前にケバブ屋を調べて、日曜日もシエスタなしで「現在営業中」と書かれている店を見つけて行ってみたのだが、実際には思いっきりシエスタ中で、冷たく追い返された。
再オープンは19時?
そんな待てるわけない。
24時間営業が当たり前の国で育った者としては、この不便な文化になかなか慣れない。
中南米でも、全域ではないがシエスタを取り入れているところがあり、幾度となく不便な思いをした。
さすがにマックとバーガーキングはシエスタなしで営業しており、たいして腹の膨れないハンバーガーに€10も払った。
ひもじい。

翌日。

海外トータル11万km突破記念!


セビリアでは何もできなかったので、ここヘレスである程度アフリカの準備をする。

まず床屋。
まだそんなに伸びてないが、できればアフリカに行く前に最短にしておきたい。
アフリカで床屋に行く勇気はないからだ。
この辺は、床屋とタトゥー屋が合体している店が多いようで、ファンキーな店構えに全身タトゥーのパンクな兄さんに髪を切ってもらった。
なかなか上手にやってくれて、€8。

次にデカトロンでアウトドアグッズを物色。
ガスだけ買った。

それから自転車屋を数軒。
自転車屋もシエスタを取り入れている店が多く、17時ぐらいから再オープンする。
スペインでも日々ロードバイクに乗った地元サイクリストとたくさんすれ違うのだが(どうして平日の昼間にサイクリングできるのかわからないが)、店は思ってたより品ぞろえが悪い。
店員はやはり英語が通じないので、スマホにメモして文字で自分の欲しい物を伝える。
すると必ず違う物を持ってくる。
「そういうのじゃなくて、こういうの」と説明すると、「それはない」と言われる。
パーツ類は客の手の届かないところに置いてあるので、いちいち言葉で伝えなければならないというのも外国人にとってはとても煩わしいし、先客がいる時は待たなければならない。
完璧とは言えないが、最低限必要な物はなんとかそろえた。
一番の不安要素はタイヤ。
スペアタイヤなしで、今履いているシュワルベでなんとか乗り切りたい。
もちろん、アフリカにはまともな自転車屋は存在しないという前提。

デカトロンにも自転車パーツはたくさんある。
B'TWINというフランスのメーカーの商品が多いが、製造元を見ると日本の大阪のようだ。
安価だがクオリティは良く、チューブなんかはここで買うとお得。
でもシマノパーツは少ない。

夕方、WARMSHOWERSのホスト宅へ。


ベランダだけでこの広さ、もう何だか勝てる気がしない。


自転車メンテナンスの作業部屋もある。


チェーンとスプロケットの交換をここでさせてもらった。
つい2ヶ月ほど前にオランダでパーツ一新したばかりだが、ずっと雨で濡れっぱなしだったのでもうすでに錆びついていた。

今回のホストは、新婚旅行は日本、さらに自転車で日本縦断もしたという、日本好きの夫婦。


事前のメールは英語でやり取りしていたのだが、翻訳機能を使っていたようだ。
会ってみると、ごくシンプルな英語しか通じない。
海外ツーリング経験のある人だったら英語は話せるだろうと思っていたのだが、スペインの言語の壁は想像以上だ。

しかし同じサイクリスト、言葉の壁など苦にせずノリで通じ合える。
オリンピックイヤーにもう一度日本に行くと言っていた。



強烈な向かい風。
真正面から容赦なく僕の動きを止めにかかってくる。

風車も勢いよくブンブン回転している。
これだけたくさん設置されているということは、今日だけでなくここはふだんから強風地帯なのだろう。



道は、高速に並行する一般道。
車は1時間に数台通過する程度で、静かで安全。


しかし強風な上にアップダウンもけっこうなもん。


1時間10kmペース。
117km走行して、街にたどり着いたのは19時すぎ。
日没ギリギリ、なんとかセーフだった。


Algeciras, Spain

15907km