ウクライナ → モルドバの時と違って、ここは車での越境がメイン、歩行者は見かけない。
モルドバ側
パスポートコントロールで出国スタンプをもらうだけ。
質疑も荷物チェックもなし。
数百mの緩衝地帯を越えて、ルーマニア側へ。
写真撮るの忘れてしまったが、ドナウ川が国境となっている。
ドナウ川は全長2850kmでヨーロッパ最長(ロシアをヨーロッパとみなさなければ)。
6年前にドイツやオーストリアでドナウ川沿いの自転車道を走り、セルビアでも見た。
ルーマニア東部で黒海に注ぐ。
ルーマニア側
数台の車が並んでいて、車の中をチェックされているようだった。
僕はどこへ行くべきかわかりにくかったので、その辺の係員に聞いた。
係員は英語が話せて、職務質問というよりは興味本位で僕にいろいろ質問してきて、冗談も言い合って、雑談になった。
荷物チェックは口頭で質問されただけ。
「武器は持ってるか? ドラッグは持ってるか?」
仮に持ってたとしても「持ってない」って答えるよ。
係員はフルーツを食べながら僕のパスポートにスタンプをした。
「おまえも食べるか? 持ってけよ。」
なんだかモルドバ人とはだいぶ気質が違うな、本当に同民族?
90日以内の滞在であればビザ不要。
係員からもらったプルーン。
モルドバ側には国境近くに数軒の店、GSあり。
GSにはATMあり、Wi-Fiあり。
ルーマニア側には何もなし。
約15km先にあるガラツという街まで行かなければならない。
ガラツの街には両替所がたくさんあるが、余ったモルドバレイを両替してくれる店はない。
ドル、ユーロ、ルーブル、スイスフランなどは扱っていて、隣国の同民族の通貨は扱わないなんて、不憫だな。
Orange storeでSIM購入。
1ヶ月有効で56GB、28レウ(784円)。
56GBと聞いて「えっ!?」と聞き返してしまった。
そんな使い切れるわけないよ。
SIMを買って、いつでもどこでもネットができるという無敵感。
モルドバでは買わなかったが、やはり不便だった。
一度この便利さを味わってしまうと、後戻りできなくなるな。
ここルーマニアから、EU圏に突入。
しかし、街並みは相変わらず共産チック。
まだまだ「鉄のカーテン」の内側。
ソ連圏は実に広大だ。
ブライラという街で、ドナウ川。
EU圏に入ったからか、CarrefourとかLIDLとか、ヨーロッパ定番のスーパーが現れるようになった。
チョコチップクッキーも売ってる!
まったく、こいつは麻薬だぜ、切らすと禁断症状が出やがる。
ルーマニアの面積は本州と同じぐらい、人口は1900万人。
中部から北西部にかけては山脈もあるが、この辺の南部は平原。
アップダウンはなくなったが、都市を結ぶハイウェイで交通量が多いのに、道幅が狭い。
強めの横風で、トラックとすれ違うとさらに突風が吹き、ハンドルがブレる。
イヌは相変わらず。
すべてのイヌが攻撃してくるわけではないが、ちょっと増やしすぎなんじゃないのってぐらい、あちこちイヌだらけだ。
路上には、轢死体も数多く放置されている。
どんな事情があるのか知らないが、野生動物じゃないんだから、人間の管理に問題があるはずだ。
メインロードをはずれて、しばらくセカンドロードを進む。
また未舗装になるかもとちょっと不安だったが、ちゃんと舗装されているし、圧倒的に交通量が少ない。
静かで気が休まる。
首都ブカレストまで、再びメインロード。
路肩未舗装なので車道を走る。
しかも車道の端だけ路面が滑らかじゃない。
すごい交通量、この狭い道幅で車はすごいスピードで僕のすぐそばをかすめて行く。
気が休まらない、緊張しっぱなし。
Bucharest, Romania