2020年1月17日

テキーラ



引き続き山道。
引き続き暑い。
いったん標高1400mほどまで上がって若干風が爽やかになった気がした。
しかしコーラが足りない。
一応高速道路なので、走行中は店が現れてくれない。


シカがいる。
中米でシカを見たのは初めてだ。
でもそういえば、「マサトラン」も先住民の言葉で「シカの住む地」という意味らしい。
北米で見たシカよりずっと小型。
プレーリードッグ系(?)の小動物もいるが、すばしっこいので確認できない。

イストランデルリオ。



街に着いたら、宿探しよりも真っ先にアイス!

「¿Helado?(アイスクリーム?)」と聞いたら、
「Nieve(雪)」と。
雪?
食べてみたら、アイスクリームとシャーベットの中間のような食感。
20ペソ(116円)。


よく声をかけられる。
ちょっと立ち止まって地図を見ただけで「何を探してるんだ?」と助けようとしてくれる人もいれば、「写真を撮らせてくれ」と言う人もいる。
言葉の壁もあるので長々と話しこむわけではなく、軽くあいさつするかのように気軽に笑顔で話しかけてきて、去っていく。

いろいろちょうどいい街だ。
外国人旅行者はおらず、気張って飾ったような街並みではない。
それでいて不便なド田舎というわけでもなく、にぎやかで活気がある。
人々のごく自然な生活感。


コンビニOXXOのスムージーも大好物。


アメリカのスムージーと比べると随分ミニサイズだが、これは密度が濃い。
バニラのスムージーなんて初めて。
日本のカップアイス「爽」をもっとクリーミーにしたような食感、ストローで吸うよりはスプーンで食べたい。
21ペソ(122円)。

おかわり。

ダメだ、まだ足りない、もっと欲しい。
こういう時は際限がないので、なんとかこらえて自制。
スーパーで安コーラを3L買って、グビグビグビグビ。
胃をコーラでたっぷんたっぷんにして、ようやく落ち着いた。


日に日に増えていく、路上のハバネロ。

どういった経緯、どういった事情で高速道路にハバネロが散乱するに至ったのか、謎。

料金所の屋台はまさにオアシス。

タコスも、街で食べるタコスより質素なのに、おいしく感じる。

一応高速道路だが、車が止まって菓子をくれた。

ピックアップトラックが止まって「乗っていくか?」と言われたが、これはいつものようにお断りする。
一応高速道路だが、座って少しおしゃべりする。

一応高速道路だが、ウシが闊歩する。

危ないなー。

ドライバーが良心的でホッとした。
荒くれた国だったらクラクション鳴らしまくって煽っていただろうけど、静かに待ってくれていた。

あくまで一旅行者の目線だが、アメリカ人もメキシコ人も、今は人の気質に大きな違いは感じない。
アラスカでもカナダでもアメリカでもメキシコでも、たびたび車が止まって水や食物をいただいた。
登り坂を押して歩いていると、まるで緊急事態のように「大丈夫か!?」とか、「乗っていくか?」とか。

いろいろなバイアスやフィルターが邪魔して変に構えてしまったり、状況が良くない時はイライラしてしまったりすることもあるけど、こういう良心ある人たちが僕を真摯にしてくれる。
受けた厚意は本当に大事にしたい、国籍が何であれ経験したことは率直にそのままに。


いったん高速を降りて一般道。


テキーラの原料となるリュウゼツラン(アガベ)。
てっきりテキーラもトウモロコシからつくるもんだと思ってた。









標高1200m。
テキーラが地名だとは、知らなかった。
ここが産地であり、歴史的施設とリュウゼツランの景観が世界遺産となっている。




テキーラの街の中心。








回転すると柱に巻かれていたロープが少しずつほどけて下降していく。
どうやってほどよいスピードに調整しているのだろう?
僕が日本でやっていた仕事は道具に依存してぶら下がっていたので、こういうサーカスはまったく異次元だ。




予約サイトに現れるのは高いホテルばかりで少々不安だったが、国道沿いのボロ宿は300ペソ(1760円)だった。



Guadalajara, Mexico

36383km