2019年11月20日

ベイカーズフィールド

そのまま南下してLA→メキシコへと向かっても良かったのだが、世界一の巨木セコイアを見てみたくて、ちょっとまわり道。

リッジクレストの街を抜ける道、なんと未舗装。

しかもけっこう砂が深い、しかも登り。

やっとまともな道。








ベイカーズフィールドという街へ向かうハイウェイ58号線を走っていたら、警察に捕まった。
・・・またか。
ベイカーズフィールドでお世話になる予定のWARMSHOWERSホストにこの58号線は自転車通行可だと聞いており、入口でも自転車禁止の標識がないことを確認したのだが。

これはもう欧米のハイウェイの永遠のテーマなのかな。
今まで何度捕まったことか、思い出しきれないぐらいだ。
この辺はすでにロサンゼルスの大都市圏であり、都市を結ぶ道路は高速しかない。
極度の車社会とはいえ、どうして大都市周辺には自転車通行可の道路をつくってくれないのだろう?
はっきり言って、クソみたいな一般道より高速の方が幅広い路肩があって安全なのだから、いっそ許可してしまえばトラブルもなくなるだろうに。
次の出口で出るように、と警官に言われた。

しかし出口の付近で、こんな標識が。

「自転車はここで出なさい」ということは、ここまでは走ってもよかったってこと?
あの警官のミス?
わからん。
いずれにしても、ここからはしばらく一般道があるので降りるつもりだった。

日も沈みかけ、いい感じの橋の下で野宿。

とにかく暑くて、野宿するには厳しい季節になってきた。
でも夜になると、思ってたより気温が落ちて、それほど気持ち悪くはなかった。


しばらく一般道を走り、また58号線に乗らなければベイカーズフィールドにたどり着けない、という状況になった。
地元のサイクリストに聞いてみると、58号線で行って大丈夫だと言う。

しかしハイウェイ入口まで来ると、「歩行者自転車禁止」の標識が。

もうわからん。
いつもだったら強行突破してたかもしれないが、前日捕まったばかりで再度捕まったりしたら、ペナルティを課せられる可能性もある。
ホストに連絡したら、車で迎えに行くよと言ってくれて、お言葉に甘えることにした。
最近、乗せてもらうことが多いな、いかんいかん。

あっけなくベイカーズフィールドに到着。
広々とした住宅街、カップルがここで暮らしている。


先日のダニエルとは違い、自転車大好きの人たち。


日本人の感覚では、自転車といったら通勤通学買い物などで使われる日常の移動手段。
でもアメリカで自転車といったら、レースやダウンヒルなどのアクティビティ。
これだけサイクリングがさかんなのに、自転車で道路を走る人は誰もいないという、日本人には理解しがたい現象が見られる。
だから都市を結ぶ道路が高速しかなくても、特に文句を言う人もいないのだろう。


この辺の主産業は産油だそうで、無数の掘削マシーンが黙々と作業している。



こんな乾燥地帯でも農業やってる。





ポータービルという小さな街。
ヒスパニックが多い。
街並みもアメリカっぽくなく、メキシコに迷い込んだかのようだ。

キャンプ場なし。
安モーテルなし。
WARMSHOWERSなし。
野宿に適した場所なし。
「旅しづらい国アメリカ」が如実に表れる。

オンボロモーテルに行ってみた。
営業してるのかどうかも怪しい、お化け屋敷のよう。
レセプションでブザーを押すと、メキシコ系のおばちゃんが出てきた。
料金を聞くと、$60。
はあ、、、ガッカリ。

完全に後進国の安宿。

ボロくて、薄汚くて、臭い。
裸電球ひとつ。
壁は薄く、隣の客がテレビを大音量でつけているのがダイレクトに轟く。
かろうじて冷蔵庫があるのは評価するが、電気ケトル、電子レンジ、コーヒーメーカーなどのサービスはなし。
そしてなんと、Wi-Fiなし。
これで$60とは、恐れ入った。
世界のコスパ悪宿2位ぐらいにランクイン。

アメリカってもう、価格崩壊起こしてないか?
次に世界旅行する頃には、基軸通貨は元になってるかもね。

ウォルマートの値引き品はアホみたいに安い。



少しずつ山へ、緑も増えてきた。


セコイア国立公園の手前のキャンプ場で1泊。
無人で支払いはセルフ、$20。
Wi-Fiなし。

めずらしく、明日は雨予報。
割に合わないこのキャンプ場で連泊すべきか、それとも雨天走行すべきか・・・


Three Rivers, California, USA

33274km