17世紀にイギリスで迫害された清教徒(ピューリタン)たちがメイフラワー号に乗って新大陸へと渡り、アメリカとカナダの基盤を築いていった。
その最初の収穫の時に、先住民も招いて七面鳥などのごちそうで祝って感謝したことから始まり、現在は11月第4木曜日が感謝際の日となっている。
なので感謝祭は宗教行事ではないが、かといってキリスト教とまったく無縁というわけでもない、アメリカとカナダだけの祝日。
この日は家族で集まって七面鳥の丸焼きを食べたりなど、食事会が催される風習となっている。
宿では朝、人とすれ違うとあいさつがわりに「Happy Thanksgiving Day!」と交わした。
日本の盆や正月と同様で、感謝祭前後は帰省ラッシュで大渋滞となる。
毎年同じ時期に渋滞を起こす日本人はバカだなーと思っていたが、アメリカでも同じみたいだ。
しかもここ数日の悪天候は爆弾低気圧の影響で、カリフォルニア史上最低の低気圧を記録したらしく、それが渋滞をさらに悪化させた。
以下のリンクに渋滞の様子の映像が貼られている。
レアな爆弾低気圧で「史上最低気圧」記録 カリフォルニア
感謝祭の木曜日から日曜日までを4連休にするため、翌日をブラックフライデーという祝日にしている。
恐慌の始まりとなったブラックマンデーなどと違い、このブラックは黒字を意味する。
この時期からクリスマス~年末年始の商戦が始まり、小売は黒字になることからそう呼ばれるようになった。
アメリカは日曜日でもだいたい店は営業している。
しかしこの祝日は、大型スーパーなどは営業しているものの、個人経営の店は閉まっているところが多く、街は閑散としていた。
僕は居心地の悪い宿で、そのほとんどの時間をベッドの上ですごした。
4日目。
晴れたのでサイクリング。
正直まだ体がダルかったが、レッチリの「Under The Bridge」を聴いていたらロサンゼルスの風に吹かれてみたくなった。
自転車レーンが整備されていたのは、ここへ来た時の道がたまたまそうだっただけのようだ。
他の道路は自転車レーンがないところが多く、気まぐれで統一性なし。
基本的には車道を走るが、おっかない時は歩道に逃げる、日本と同じじゃん。
車道を走るべきか歩道を走るべきか、とその都度の判断で選ばせることがそもそもおかしい。
あと、欧米では赤信号でも右折していいルールになっており、車道で信号待ちしていると後ろから右折車が迫ってくるので実に落ち着かない。
見つけちゃった。
昼飯を食べた直後だったが、ガマンできずに入ってしまった。
まったくそそられないメニュー、一瞬にして帰りたくなった。
でもどうやら、上に乗せる具と下のライスをいろいろチョイスできるシステムらしい。
オレンジチキンが帰ってきた???
牛丼屋にチョコチップクッキー???
無事、ノーマルな牛丼をオーダー。
ハンバーガー屋と同じで、トレー以外は捨てられるようになっている。
牛丼大盛り+ドリンク、$10.82。
アメリカじゃ生きてけませんわ。
でもハンバーガー以外のビーフを食べたのはいつ以来だろう?
味は間違いなく日本の牛丼だった。
客層は多人種、日本人はおらず、店員は厚化粧のメキシコ人だった。
ビバリーヒルズへ。
もっと華やかな街をイメージしてたのだが、なんかふつう。
路面はふつう以下。
ハリウッドセレブたちが住むビバリーヒルズの住宅街ものぞいてみた。
どんな大豪邸が並んでいるのかと思ったが、ごくふつう。
西武池袋線のヒバリーヒルズ出身の僕としては、ちょっと親近感を抱いていたのだが。
でかすぎる並木道。
セコイアを離れても、木がいちいちでかい。
根が道を持ち上げる。
グリフィス天文台。
雨天後の祝日ということもあってか、すごい人。
人の多さでは100万ドルの香港に負けてない。
旅の途中で日本人とは全然出会わないが、こういうところではあちこちから日本語が聞こえてくる。
アメリカの大都市といえば摩天楼というイメージがあるが、ここはとにかく土地が広い。
地平線までスッと見通す、天使の街に宝石が散りばめられる。
San Clemente, California, USA
34014km