アラスカ第2の都市フェアバンクスに到着。
アラスカに来てから、WARMSHOWERSの承諾率は100%だった。
他の地域ではリクエストを送っても返信がなかったり拒否されることも多かったので、複数のホストに一斉リクエストを送ったりしたものだが、ここでは一発で成立する。
でも、フェアバンクスではうまくいかなかった。
プロフィールを読んでもめぼしいものが見つからず、とりあえず2人のホストにリクエストを送ってみたが、返信なしだった。
ホステルは最安でもUS$28、キャンプ場でも平気でUS$30以上したりする。
13年前はどこのキャンプ場でいくらだったか、まったく思い出せない。
なんとかUS$20のキャンプ場を見つけた。
しかし、トイレ・シャワー・ランドリーがある建物が工事中のため使用できず。
US$20✕2泊も払ったのにシャワーを浴びれない!?
トイレは簡易トイレ、つまりボットン。
水道は外のホース。
コンセントは屋根のない雨ざらし。
なんだかひどいところだ。
仮に工事中じゃなかったとしても、全体的にボロく、手入れも行き届いていない。
物価の安い国と比較してもしょうがないが、安い国でUS$20といったら、それはそれはゴージャスなホテルに泊まれるもので、旅人の予算を大きくオーバーしてしまうので罪悪感すらある。
アラスカの都市でUS$20だとこのレベルになってしまうのか。
このキャンプ場から4kmほど離れた大学で無料シャワーがあるというので行ってみたのだが、見つけられず。
それがダメならコインランドリーにシャワーがあるというので行ってみたら、12分でUS$4.75。
ひどいところだ。
この日は夏至。
深夜0:30のフェアバンクス。
夜はめったに出歩かないが、ちょっと散歩してみた。
日没は0:48、日の出は2:57。
もうすぐ夜、2時間後には朝。
翌日は雨。
洗濯物がまったく乾かない。
休養だけでなく、身の周りのものをきっちりきれいにしたいとも思っていたのに。
なんだかいろいろうまくいかないので、市街から離れたWARMSHOWRERSのホストにリクエストを送ってみた。
プロフィールを読んで「この人はイケそう」という予感が的中、すぐに承諾の返信が来た。
すでに2泊分払っていたのでこの日もキャンプ場に泊まる予定だったが、「今からでもウチに来たら?」と言ってくれた。
シャワーも浴びれないキャンプ場に居続ける理由もない、お言葉に甘えることにした。
距離は12kmほどだが、ずっと登り。
みるみる山の中に入っていき、、、
けっこうハードな登り。
スピードが落ちると無数の蚊に包囲され、容赦ない攻撃を食らう。
なんだかすごいところに住んでるのね。
無事、山の中の一軒家にたどり着いた。
2人の女性がここで暮らしている。
夜遅い(といっても明るいが)到着になってしまったので、この日はあまり話もせず、就寝。
トイレ・バスルーム付きのゲストルーム、これはリラックスできる。
翌日は晴天。
街へ買い物へ。
ウォルマートに行けば何でもそろうが、裏を返せばウォルマートに行かなければ何も買えない。
山の中はもちろん市街地でも、コンビニや売店や小さなスーパーなどはまったくといっていいほどない(強いていえばGSにコンビニっぽいのがある)。
宿泊地からウォルマートまで何kmか、というのが重要になってくる。
最初WARMSHOWERSのターゲットを市街中心に絞ったのもそういう理由があった。
ダウンタウンには行かなかった。
用があるのはウォルマートを始めとする巨大な店が集結するショッピングエリアのみ。
全体的な物価は非常に高いが、都市部にある巨大スーパーなら、豊富な品ぞろえの中からなんとかして割安商品を見つけ出し、出費を抑えてたくさん食える。
田舎の小さな店だと選択肢が少なく、割高商品しか買えずひもじい思いをする。
テントを買い替えたいのだが、いいものが見つからない。
アウトドアショップだとバカ高いのしかなく、ウォルマートだとまたすぐ壊れそうなちゃっちいのしかない。
ちょうどいいのはないのか。
フレッドマイヤー。
ここも日用品からアウトドア用品までそろっているが、食品に重点が置かれており、やや意識高め食品スーパーといった感じで、値段も少し高めの印象。
こんな略し方するんだな。
「PED」=Pedestrian(歩行者)
「XING」=Crossing(横断)
サイクリングは盛んだが、自転車で買い物に来る人は少数。
圧倒的に車、一度に全体を見渡せないほど広大な駐車場。
RV用スペースもある。
しかしほんとデカイな。
帰宅、すぐメシ。
偉大なるアメリカの最高傑作、ココナッツクリームパイ。
13年前の北米旅行でもこいつにドハマリした。
680gでUS$8。
大好きなスイーツのためなら惜しまないよ。
ココナッツは割とどうでもいい、何よりもこのたっぷりクリーム!
ホイップとカスタードの二層構造。
ああ、このクリームの海で溺死したい。
本物のコカコーラは20oz(591ml)でUS$2以上、高すぎて手が出ないが、ニセコーラは2Lで99¢。
1.5Lや500mlのペットボトルがほとんどなく、自転車のボトルケージにはまらないのが困る。
20oz(591ml)のペットボトルも太くて入らない。
スーパーにはもちろんアジアンフードもある。
でもカップラーメンなんかは、どうもイケてないものばかり。
日本にはすばらしいカップラーメンがいくらでもあるのに、ここではわざわざイケてないものだけを選んだのではと思うほど。
こういうところでもアメリカ人との味覚の違いが出る。
このうどんはちゃんと日本の味だった。
キッチンも自由に使っていいと言われたので自炊するつもりだったが、この日はディナーをごちそうになった。
カリブーの肉。
アラスカでは、クマ、ムース、カリブー、ドールシープ、ウサギ、など多様な野生動物の肉が食される。
でもスーパーには売っていない、どうやって入手したのかと聞いたら、ハンティングしたのだという。
たくましすぎる。
カリブーは、筋ばっていて牛肉に近いが、とても柔らかい。
ガレージはやはり大量の自転車。
テントの件を話したら、使ってないテントがあるからよかったらあげるよ、と。
ラッキー!
サイズは2人用なので狭いが、雨が多いとこういう前室のあるタイプがいい。
ひとりで留守番してた時、物音がしたので様子を見に行ったら、ルンバが掃除してた。
これって自動で作動するのか。
自炊。
どこへ行っても内蔵だけは安い。
内臓は節約派の味方。
3泊。
いやー、ゆっくり休めた。
洗濯して、寝袋も干して、すべてきれいにして、明日出発。
Fairbanks, Alaska, USA