北上。
運河に沿って小道を進む。
数十kmに渡って、無数のボートが停泊している。
どうやら、ここで生活しているようだ。
アジアのいくつかの地域で水上生活をしている人々を見たが、まさかイギリスで。
家族一緒に船上で暮らし、ここで子供が産まれ、ここから学校に行き、会社に行き、ここで死ぬ。
トイレはどうしているのか、電気ガス水道、冷暖房はどうなっているのか、住所はどうなっているのか。
疑問は尽きない。
アップダウンはなくなり、ずっとフラット。
ケンブリッジでは、バイカル湖で出会ったポーランド人のアガタの家に招かれ、お世話になった。
彼女はここで1年ほど働いており、英語はもともとネイティブ並みにペラペラ。
アガタのフランス人の友人も加わり、一緒にケンブリッジの街を歩いた。
暗かったので写真は撮れなかったが、日本の学生街とは似ても似つぬほど、イギリスの大学都市は歴史ある荘厳さを感じさせた。
なんたって、かのニュートンやダーウィン、ウィトゲンシュタイン、ホーキングもケンブリッジ大学で学んだのだ。
ブレた。
ケンブリッジ大学vsオックスフォード大学で毎年ボートレースが開催され、この運河では日々ボートの練習風景が見られるようだ。
イギリスにも自転車道がある。
土地は農場で私有地ばかりだが、時々森も現れる。
都市から離れればキャンプも難しくはない。
朝。-2℃。
イギリス、天気いいな。
今まで旅したどの西ヨーロッパよりも高い晴天率。
イギリスで特に見たいものも目的地もなく、人口の集中している西側を避け、東側を走行。
でも幹線道路は非常に交通量が多く、車の音が耳から離れない。
道幅も狭い。
キャンプ中も常に車の音が聞こえてくる。
イヤホンで耳をふさいで、音楽を聞いたり映画を見る。
個室のホテルには泊まれないヨーロッパで、唯一プライベートが確保できる時間。
York, UK
13936km