2018年7月24日

トクトグル湖

暑いので午後はあまり走りたくない。
日の出とほぼ同時刻、6時に走り出して、14時ぐらいにはストップする。
山がちでアップダウンが多いエリアもあるが、1日100kmペースで進めている。



すっかり遊牧地は見られなくなり、変哲のない農村が続く。
子供にからまれることも少なくなり、「ハロー! ハロー!」は時々聞こえてくる程度。
キャンプ地はもちろん、立ちションする場所を見つけるのも難しいぐらい、農村。

ここをまっすぐ行って柵を越えたらウズベキスタン。


もちろん国境は自由に行き来できないので、大きく迂回する。

左の柵を越えたらウズベキスタン。


川とか尾根とかの自然物ではなく、人工物である道路が国境になっているのはめずらしい。
未知の国だったらワクワクするが、すでに二度行った国なので今は何も感じない。

中央アジア最大と言ってもいいぐらいの交通量。
都市を離れても絶え間なく流れる車。

ドライバーは粗野で自分勝手。
少なくとも、道路は車だけのもの、車が一番偉いんだから自転車はどけや、という空気はある。

キルギス人も、むやみにクラクションを鳴らす。
それも明確に、僕に対して鳴らしてくる。
罪の意識や良心の呵責はまったくなさそう、それどころか良かれと思って鳴らしているフシさえある。

クラクションを鳴らしたヤツは全員、拷問部屋に監禁して・・・いろいろ想像する。
ダメだ、この醜悪なノイズだけは、僕の理性を崩壊させる。
人類史上最悪の発明品、この世のすべての車から全撤廃を。

オシュからしばらくは西進するルートだったが、方向転換して北上。
交通量は少し減り、道路の幅は少し余裕ができ、クラクションも少し減った。
それでも鳴らすガイジが5分に1回ぐらいはいる。



イヌにやたらと追いかけられるようになった。
やっぱ相関関係あるのかな、ドライバーのしつけの悪さとイヌのしつけの悪さって。

トクトグル湖。



酷暑の炎天下での走行はしんどいが、それだけに、冷えたコーラとアイスがたまらなくウマイ。
多くの店では、電気が弱くて、冷えていないぬるいドリンクが売られているが、たまにアタリの店でキンキンに冷えたコーラが飲める。
1日何リットル飲んでるだろう、いくら金がかかってもこればっかりはやめられない。

昼飯はアイスしか喉を通らない。
ジャイアントコーン的な、ちょっと高いアイスを買ったら、中身こんなん。

なんとか宿を見つけながら進めているが、かなりの割高感。
エアコンなし冷蔵庫なしWi-Fiなし食事なしで、一番安くて1000ソム(1632円)。
ツーリスティックでない田舎街の宿では割高になるのは仕方ないが、コンセントが室内に1つしかなかったり(扇風機と電子機器充電が同時にできない)、扇風機も壊れてたり、なにかと不便は多く、にもかかわらず高い。
かといって、この暑さでキャンプは心が折れる。

今いるトクトグルは、若干ツーリスティックな街。
ゲストハウスと銘打っている宿に泊まってみたが限りなくホームステイに近く、鍵のないシングルルームUS$10。

せっかくのシングルルームだが、扇風機がないので部屋にいられない。
日が沈んで月夜となってもなお、外のベンチで扇子をバタバタさせている。
今夜はいったい何時になったら寝れるだろうか。
英語を話す若い姉妹が愛想良くもてなしてくれるので、不満は顔に出さないでいられる。
でも気づいたら、宿のおばちゃんたち、自分らだけは扇風機使ってくつろいでやがる。

なんだかグチばかりになってきた。
中央アジア旅もそろそろ終盤に向かわせる。


Toktogul, Kyrgyz

6320km