2018年4月5日
バイカル湖 6
朝は晴れていたのに、突然の雪。
路肩が舗装されていない道路では、右側通行でも自転車は左側を走った方が安全な場合もある。
左車線の端を走り、対向車が来た時だけ路肩に避難すればいい。
ただし、トラックが通過する時は猛烈な吹雪を食らう。
でも雨よりは雪の方がまし。
しかもスーパーパウダーなので、服も濡れない。
幸い、昼には晴れて、道路もすぐ乾いた。
写真ではお伝えできないが、街中のイヌが僕に反応して吠え立てている。
ロシアでは、街や村を通過するたびにイヌに追われる。
加速するとさらに興奮して追いかけてくるので、逆にスピードを緩めたり、立ち止まって見つめてやると、興奮が冷める。
トルコや中南米のイヌに比べたらかわいいもんだが、それでもサイクリストにとってイヌはうっとうしい存在だ。
バス停で野宿。
時々車が停まって、思いっきり見られていたのでバス停野宿はあまり良くはないが、ドライバーたちはフレンドリーだった。
翌日走行中、休憩中のトラックドライバーに呼び止められた。
「サラームアレイコム!」
おお、そっちの人か。
「アレイコムッサラーム!」
イスラムのあいさつ。
カザフスタン人とイラン人で、モンゴルへ向かっているらしい。
昼食をつくっていたところで、「一緒に食べよう」とお誘いを受けた。
「どんどん食べろ。」と言われたので、本気でどんどん食べちゃった。
あー、うまい!
やはり共通語はロシア語なので詳しい話はできないが、こういう人たちとは言葉の壁なんか関係ない。
身振り手振りで笑い合う。
カザフスタンを走行していた時も、よくドライバーに助けられたな。
せめてお礼として、いくらか払おうとしたが、「とんでもねえ」と断られた。
それどころか去り際に、僕の上着のポケットにナッツとドライフルーツとキャンディをたっぷりと詰め込んでいった。
行けども行けども白樺林。
せっかくバイカル湖沿いの道だが、バイカル湖がよく見えるポイントは少ない。
たぶんシベリア鉄道の方はずっと見続けていられる。
この辺でバイカル湖ともおさらば。
バイカル湖から離れたらまたアップダウンかと思いきや、フラット。
道路もやや広くなり、追い風、ゴキゲン。
やはり野宿は人目を忍んでこっそりと。
道はセレンガ川に沿って進む。
バイカル湖には336の川が流入しているが、セレンガ川はその中で最大。
流出する川は、イルクーツクで見たアンガラ川のみ。
シベリア鉄道も一緒。
ちょっとした峠を越えたら、マニ車が現れた。
チベットですね。
Ulan-Ude, Russia
844km