スコットランドが王国として成立したのは9世紀。
1603年イングランドの女王エリザベス一世が死去すると、子供も兄弟姉妹もいなかったため、最も血縁関係の近いスコットランドのジェームス六世が継承し、彼は二国の王となった。
これを機にイングランドとスコットランドは経済的に依存し合うようになり、1707年グレートブリテン王国の成立によって合併、連合王国となった。
スコットランドにはイングランドとは異なる独自の文化があり、人々は強いアイデンティティを持っているが、人口はイギリス全体の10分の1にも満たないほどで、自分たちの声が政治に反映されないことに不満を募らせていった。
20世紀後半、スコットランドの東沖にある北海油田の開発がイギリスに莫大な利益をもたらし、スコットランドのナショナリズムを刺激した。
2014年に独立をかけた住民投票が行われたが、反対派が過半数となった。
2016年のイギリスEU離脱国民投票では、イギリス全体では離脱派が上回ったがスコットランドでは残留派が上回っていた。
2014年の投票で独立に反対した人は、独立することでEUから離脱するのはリスクが高いからという理由が多かったのだが、イギリス自体がEU離脱を決定してしまったことで、独立の動きが再燃している。
しかし、仮に独立したとしてもスコットランドのEU加盟は厳しいとの見方が強い。
ブレグジット後は、スコットランドもイギリス全体も、どうなるか先が見えていない。
スコットランドは産業革命以前より科学の中心地であり、ベルが発明した電話、ワットが発明した蒸気機関、ベアードが発明したテレビ、ダンロップが発明した空気入りタイヤ、などスコットランド起源の発明品は数多い。
日本でもよく歌われる「蛍の光」は、スコットランド民謡が原曲となっている。
首都エディンバラ。
デビッド・ヒューム(1711~1776)。
「想像を絶する速さで互いに継起し、絶え間のない変化と動きのただなかにある、互いに異なる、知覚の束あるいは集合」
あらゆるものを懐疑した末に、疑いえない「私」の存在を見出したデカルト(大陸合理論)に対して、ヒューム(イギリス経験論)は「私」の存在さえも疑った。
「私」なんてものはどこにもなく、視覚や聴覚、「痛い」とか「おいしい」といった個々のバラバラの知覚をまとめて「私」と呼んでいるにすぎない。
つまり「私」とは知覚の束である。
人は知覚の経験を繰り返すことで、あたかもそれが実在しているとか真実であるとか思い込むようになる。
エディンバラ出身のヒュームは、市の中心にあるエディンバラ大学で学んだ。
こんな格好してたのか、ヒューム。
アダム・スミスもエディンバラ大学で教鞭をとり、ヒュームとも親交があった。
女性同士が殴り合いのケンカをしていたので、力ずくで仲裁した。
スコットランド人は血の気が多いのか。
The Hostelに滞在。
ドミトリー1泊£10(1438円)。
3段ベッドの部屋と2段ベッドの部屋があり、僕は料金の高い2段の部屋を選んだ。
荷物が多すぎてただでさえ通常以上のスペースをとってしまう僕は、さすがに3段ベッドは無理があるし、3段の部屋は騒がしい若者の集団が多いようだったので2段を選んでよかった。
エディンバラは観光地で、この宿も客は旅行者。
ローシーズンにもかかわらず、にぎわっている。
毎晩毎晩、僕がつくるオムライスに、誰もがいちいち驚いてリアクションをする。
「Wow! ひとりでこれ食べるの!? 何ていう料理?」
僕よりはるかにガタイのいい男性も「この量を一回で食べてしまうのか?」と驚き、見た瞬間に悲鳴をあげる女性さえいる。
調理中、「どうやってつくるのか見たい」と見学する人もいた。
オムライスは日本のオリジナルなので、海外では知られていない。
部屋の窓から。
言い忘れていたが、イギリスのスーパーは日曜日でも営業している。
これは本当に助かる。
そして、ほとんどのスーパーがセルフレジ化している。
小銭をとっさに出せない外国人としては、煽られず落ち着いて小銭を選べるのでこれもいい。
Edinburgh, UK
2019年1月26日
ニューカッスル
ヨークでは、Astor Yorkに1泊。
ドミトリー£12(1735円)。
旅行者の宿だった。
客のマナーは良く、スタッフも優良、ファシリティも万全。
こういうところに長居したいものだが、通過するだけの街だったし、それに少々高い。
とても北海道より高緯度とは思えない植生。
朝、-5℃。
テントはバリバリに凍り、ジッパーがなかなか開かず、ポールもなかなか折りたためなかった。
ニューカッスル・アポン・タイン。
WARMSHOWERSで民泊。
一軒家を数人でシェアしているお宅。
ホストのガールフレンドが日本文化好き。
お茶漬けに羊羹!
イギリスでこんなの売ってるのか。
朝、味噌汁を用意してくれていた。
弁当まで!
こんなにうれしいものはない。
スーパーで売っている米は、ほとんどがロンググレイン。
細長くてパサパサしていて味気ない。
世界的にはこのロンググレインがポピュラーなのだが、日本人の味覚からすると、まるで消しゴムのカスを食ってるような感じ。
僕はいつも何とかしてレアなショートグレインを探し出して、たとえ高額でも、買う。
彼女がつくってくれたこのおにぎりは、どうやって入手したのか、日本の米そのものだった。
ヨーロッパにはスシレストランがそこらじゅうにあるわけだし、日本的な米の入手経路がどこかにあるのだろう。
だいたいロンググレインだと、粘り気がないからおにぎりも寿司もにぎれない。
わかめには和風ドレッシングがかかっていて、漬物も彼女のオリジナルっぽかった。
自分で和風にクリエートしてしまうなんて、すごいな。
気温低下が続き、キャンプも少々寒いかなと思ったら、まさか夜になって気温上昇。
暖気が入り込んできたのか、翌日は10℃まで上がった。
ほんと天気ってわからないものだ。
スコットランドに「入国」。
丘陵地帯でアップダウン増加。
向かい風がドカーンと来た。
一気にスピードダウン、体力を奪われる。
日没は16時半。
暗闇走行はなるべく避けたいので、あまり休憩を取らず走り続ける。
イギリスの道路番号で、Mがつく道路は明らかに自動車専用の高速道路だが、Aがつく道路は、結局よくわからない。
同じ道路でも、片側一車線で幅狭のローカル道路っぽい時もあれば、いつのまにか中央分離帯が出現して高速道路っぽくなる時もある。
その境目に特に標識もないのだが、高速っぽくなると、よくクラクションを鳴らされる。
「自転車はここを走るな」と言いたいのだろうか。
一本の道を継続して走行できないとしたら、不便極まりない。
ポーランドの道路もそうだったが、「ここから高速」という標識があった。
しばらく走り続けたA1、ようやく自転車歩行者禁止の標識が現れた。
でもこの先は、地図を見ると並行する一般道があるので、標識なしでも察しはつく。
察しがつきにくい箇所で、明確な標識が欲しい。
いい天気が続いているが、道路は常に濡れている。
毎日泥にまみれる。
上から降ってくる雨よりも、路面からの跳ねっ返りが問題なんだよな。
むしろ雨が降っている時の方が泥を流してくれるのだが、これでは蓄積する一方。
自転車も荷物も、毎日掃除しなければならない。
道路が高速っぽくなると車のスピードが上がるので、特に大型車が巻き上げた霧状の泥を食らい、顔も服も汚れる。
これとは別問題だが、イギリスの道づくりは本当にダメ。
走りづらくてしょうがない。
街中で歩行者が誰も信号を守らないのも、道のつくりと信号の方に問題があるせいだと思う。
路面も穴だらけ段差だらけだったりで、整備する気がまったく見られない。
ヨーロッパでは最低ランク。
Edinburgh, UK
14286km
ドミトリー£12(1735円)。
旅行者の宿だった。
客のマナーは良く、スタッフも優良、ファシリティも万全。
こういうところに長居したいものだが、通過するだけの街だったし、それに少々高い。
とても北海道より高緯度とは思えない植生。
朝、-5℃。
テントはバリバリに凍り、ジッパーがなかなか開かず、ポールもなかなか折りたためなかった。
ニューカッスル・アポン・タイン。
WARMSHOWERSで民泊。
一軒家を数人でシェアしているお宅。
ホストのガールフレンドが日本文化好き。
お茶漬けに羊羹!
イギリスでこんなの売ってるのか。
朝、味噌汁を用意してくれていた。
弁当まで!
こんなにうれしいものはない。
スーパーで売っている米は、ほとんどがロンググレイン。
細長くてパサパサしていて味気ない。
世界的にはこのロンググレインがポピュラーなのだが、日本人の味覚からすると、まるで消しゴムのカスを食ってるような感じ。
僕はいつも何とかしてレアなショートグレインを探し出して、たとえ高額でも、買う。
彼女がつくってくれたこのおにぎりは、どうやって入手したのか、日本の米そのものだった。
ヨーロッパにはスシレストランがそこらじゅうにあるわけだし、日本的な米の入手経路がどこかにあるのだろう。
だいたいロンググレインだと、粘り気がないからおにぎりも寿司もにぎれない。
わかめには和風ドレッシングがかかっていて、漬物も彼女のオリジナルっぽかった。
自分で和風にクリエートしてしまうなんて、すごいな。
気温低下が続き、キャンプも少々寒いかなと思ったら、まさか夜になって気温上昇。
暖気が入り込んできたのか、翌日は10℃まで上がった。
ほんと天気ってわからないものだ。
スコットランドに「入国」。
丘陵地帯でアップダウン増加。
向かい風がドカーンと来た。
一気にスピードダウン、体力を奪われる。
日没は16時半。
暗闇走行はなるべく避けたいので、あまり休憩を取らず走り続ける。
イギリスの道路番号で、Mがつく道路は明らかに自動車専用の高速道路だが、Aがつく道路は、結局よくわからない。
同じ道路でも、片側一車線で幅狭のローカル道路っぽい時もあれば、いつのまにか中央分離帯が出現して高速道路っぽくなる時もある。
その境目に特に標識もないのだが、高速っぽくなると、よくクラクションを鳴らされる。
「自転車はここを走るな」と言いたいのだろうか。
一本の道を継続して走行できないとしたら、不便極まりない。
ポーランドの道路もそうだったが、「ここから高速」という標識があった。
しばらく走り続けたA1、ようやく自転車歩行者禁止の標識が現れた。
でもこの先は、地図を見ると並行する一般道があるので、標識なしでも察しはつく。
察しがつきにくい箇所で、明確な標識が欲しい。
いい天気が続いているが、道路は常に濡れている。
毎日泥にまみれる。
上から降ってくる雨よりも、路面からの跳ねっ返りが問題なんだよな。
むしろ雨が降っている時の方が泥を流してくれるのだが、これでは蓄積する一方。
自転車も荷物も、毎日掃除しなければならない。
道路が高速っぽくなると車のスピードが上がるので、特に大型車が巻き上げた霧状の泥を食らい、顔も服も汚れる。
これとは別問題だが、イギリスの道づくりは本当にダメ。
走りづらくてしょうがない。
街中で歩行者が誰も信号を守らないのも、道のつくりと信号の方に問題があるせいだと思う。
路面も穴だらけ段差だらけだったりで、整備する気がまったく見られない。
ヨーロッパでは最低ランク。
Edinburgh, UK
14286km